盛岡タイムス Web News 2012年 3月 23日 (金)

       

■ 思い胸に社会へ 県立大学で卒業式

     
  友人と記念撮影をする県立大の卒業生  
 
友人と記念撮影をする県立大の卒業生
 
  岩手県立大学の卒業式が22日、盛岡市盛岡駅西通の盛岡市民文化ホールで開かれた。昨年は震災により式典が中止され、同大学では学部ごとに学位記を授与した。2年ぶりに開催された卒業式に、大学、大学院、短大を卒業する学生572人はさまざまな思いを持って出席。社会への一歩を踏み出す。

  式典では東日本大震災津波の犠牲者に対する黙とうがささげられ、各学部の代表に学位記が授与された。終了後は友人とともに記念写真を撮る学生や、後輩たちに祝福される卒業生の姿が多く見られた。

  化粧ボランティアサークル「KIPU*Labo」で代表を務めた小野寺理佳さん(22)=社会福祉学部=は、たびたび沿岸被災地に入りボランティアをしてきたという。「被災地ですごい環境を目にして、内陸からも一緒に復興を頑張らなければと思った。人に寄り添って話を聞くことの大切さを学んだ。サークルとしての活動は続くと思うので、これからも頑張って活動してほしい」と後輩の活躍に期待する。

  佐々木愛さん(22)=同学部=は「卒業にまだあまり実感がわかない。この式を一つの区切りとして、4月からの環境に切り替えられるように頑張る。仕事に不安はあるが、一つひとつクリアして自分の技術を磨きたい」と意気込んだ。

  菅原遼介さん(22)=ソフトウエア情報学部=は「無事卒業できたのはうれしい。震災で絆をより大切にしなければいけないということを強く感じた。大学院に進み復興で活躍できるようになりたい」と将来を見据える。

  高橋裕太さん(22)=総合政策学部=は「震災後、一段と地元への思いが強くなった。社会に出ると、学生のときとは責任が変わってくる。学んだことを生かし、感謝の気持ちとともに頑張りたい」と抱負を語った。

  中村慶久学長は「これまで以上に幸せな生活を送れる沿岸地方に復興することが、県民に支えられる県立大の役目。卒業生がさまざまな分野で活躍することを期待する」と式辞を述べた。

  卒業生代表の樋口優さん(社会福祉学部)は「震災復興という困難に立ち向かっている社会に旅立つ。社会に貢献できる一員となれるよう努力する」とあいさつした。

  大学によると、今年度の卒業生の就職内定率は4年制大が前年とほぼ同じ94・1%で、盛岡短期大学部が昨年より約5%増の93・5%。傾向として卒業後の内定先に占める地元の割合が例年より高く、「震災もあり、地元に貢献したいという思いが強まったのでは」と話していた。

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします