盛岡タイムス Web News 2012年 5月 23日 (水)

       

■  東北六魂祭 地元盛り上がりいまひとつ 詳細情報の少なさ一因?

 東北6県都の夏祭りが一堂に会する「東北六魂祭2012」が26日と27日、盛岡市中央通を主会場に開かれる。交通機関や地元商店街は、県内外から1日当たり10万人規模の観光客を予想。急ピッチで準備を進める。大規模な交通規制が敷かれ、安全確保の面では、かつてない厳戒態勢だ。一方、祭りの詳しいスケジュールなどは、これまでホームページによる広報が中心。24日付の新聞にタブロイド版の広報紙20万部を折り込み、全県に周知を図る方針だが、直前までの広報不足に市民からは「楽しみではあるが、いつどこで何があるのか。地元の祭りに比べ盛り上がりはいまひとつ」との声も。被災地復興に貢献する一大イベントとなるか。実行委員会をはじめ、関係者のぎりぎりの努力が続く。

 昨年、初めて開催された仙台市での六魂祭は、パレードが一部中止になるなど混乱。このため、盛岡市や県警、消防などは1日当たり1800人を超える人員を配置し、交通整理や観客誘導に当たる。交通規制の区域内には約1万部のチラシをポスティングして協力を呼び掛けた。

 祭り当日、歩行者天国となる大通商店街。同商店街協同組合の阿部利幸事務局長は「とにかく安全に祭りを楽しみ、無事に帰っていただくことが第一」と気をもむ。約20店舗でトイレを開放。訪れた観光客が不快な思いをしないよう配慮する。

 「魅力あるイベントだからこそ人が集まる。事故でも起きれば本末転倒。飽和状態を予想して準備すれば、満足して帰ってもらえる」。当日、どの程度の人出となるか読めないが、小さい子どもや高齢者連れの人は、「自己責任で安全を確保して」と訴える。

 JR盛岡駅も混雑が予想される。新幹線は26日、27日とも上下4本ずつ、東北本線は上下9本、田沢湖線は上下6本を増発。通常勤務の社員に加え、80人の応援を得て乗客らの誘導案内に当たる。マイカーが規制され、時間帯によってバスの会場周辺への乗り入れもできなくなるため、「駅に不慣れの人や年配の人も集まる」と神経を使う。

 佐藤年男駅長は「JRをぜひ利用してもらいたい。東北の夏祭りが一カ所で見られる一大イベント。まち全体で祭りを盛り上げていけるよう、しっかり取り組みたい」と気を引き締めた。

 タクシー業界は期待と不安が交差する。市内のタクシー営業所長の一人は「需要はあると思うが、渋滞になれば、客を乗せたきり動けなくなることも予想される。要望通り走らせられるか」。県タクシー協会盛岡支部の佐々木芳春事務局長は「盛岡駅前のタクシープールのうち3分の1は利用できる態勢を取っている。利益はともかく、公共交通機関としての役割を果たせるよう最大限、努力したい」と語った。

 一方、市民の盛り上がりは直前になってもいまひとつ。商店街の関係者は「飲食店は期待が大きいと思うが、一般商店への波及は薄いのでは」「人出が読めず、どの程度、仕入れをすべきか迷っている」「盛岡ばかり盛り上がって沿岸の人たちは、どう思っているのか」と半信半疑。

 それでも、「6つの祭りを一度に見る機会はめったにない。楽しみ」と期待する声も。そば処東家駅前店の小西広美店長は「もう一度、盛岡に来てみたいと思っていただけるようなおもてなしをしたい」、本町振興会の松本静毅事業部長も「トイレを開放してもらえる事業所や店舗を募った。温かくお客さんを迎えたい」と言う。

 交通規制対象地域の大通三丁目第2町内会の野坂良行会長は「地元の祭りに比べ華やいだ雰囲気はないが、被災地を励ますためのお祭り。協力したい」と語った。

 東北六魂祭には、盛岡さんさ踊り、青森ねぶた、秋田竿燈、山形花笠、仙台七夕、福島わらじまつりが参加。中央通での6大祭りパレードをはじめ、盛岡城跡公園多目的広場での郷土芸能の演舞、子どもたちによるダンスパフォーマンスなどが計画されている。

 メーンイベントの6大祭りパレードは26日午後3時〜5時半、27日正午〜午後2時半の2回実施。市役所前を出発地点に中央通約1`区間で展開される。

 中央通は26日午後1時〜6時半、27日午前10時〜午後3時半が車両通行止め。菜園や大通、内丸周辺も同時間帯は交通規制が敷かれ、車両の乗り入れはできなくなる。

 盛岡市商工観光部観光課の村山悦男課長は「新聞への折り込みもあり、祭りの周知は図られるはず。万全の態勢で臨み、やって良かったと思われるイベントにしたい」と話している。

 


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