盛岡タイムス Web News 2012年 6月 15日 (金)

       

■ ハエベニザクラ被災地へ 盛岡ロータリーと盛農が協力

     
  取り木作業に挑戦する森林コースの3年生たち  
 
取り木作業に挑戦する森林コースの3年生たち
 

 盛岡ロータリークラブ(勝部民男会長、65人)は県立盛岡農高(高橋嘉雄校長、生徒598人)と共同で、東日本大震災津波の沿岸被災地に樹木を寄贈する取り組みを始めた。14日に盛岡市内丸の盛岡城跡公園で両者が協定覚書を取り交わした。早速、同公園にある貴重な「ハエベニザクラ」の苗木育成のため取り木作業をした。発根後は同校の畑で生育させ、3〜4年後に被災地へ植樹される。

  同日は同クラブの会員と同校環境科学科森林コースの3年生15人、市公園みどり課職員らが参加。吉田育弘同クラブ復興支援委員長と近藤修三同校教諭が、彦御蔵脇にあるハエベニザクラ前で覚書を取り交わした。

  ハエベニザクラは1982(昭和57)年に同クラブが市に寄贈した。ヤマザクラ系のアサヒヤマに台湾系のカンヒザクラを交配して生まれた、同公園に1本しかない貴重な桜。

  作業を指導した及川雄司山愛緑化社長(花巻市)によると、取り木は挿し木や接ぎ木よりも種の純血を保つ。枝の樹皮を一部はぎ、そこに腐葉土などを巻き付けて根を育たせる(発根)。1カ月程度で発根したあと、同校の畑で育てられる。3、4年もすると背丈2bほどになるという。

     
  彦御蔵脇のハエベニシダレ前で行われた協定覚書の交換セレモニー  
  彦御蔵脇のハエベニシダレ前で行われた協定覚書の交換セレモニー
 


  生徒たちは2、3人1組で作業し、15本分の取り木をした。畑山侑輝君は「挿し木をしたことはあるが取り木は初めて。被災地でしっかりと育ち、花見ができるようになり、活気を取り戻してほしい」と願いを込めた。

  覚書は同クラブの震災の復興祈念事業として、同校の畑を無償で借り受け、生徒が育成。今回を皮切りに樹木の取り木や苗木の育成で協力していく。協定期間は2017年3月まで。

  同クラブでは昨年も同公園内にある市へ寄贈したモリオカシダレから取り木した苗を、東京の有栖川宮記念公園へ植樹した。

  吉田委員長は「事業が被災地のため環境保全のために貢献できれば喜ばしい。皆さんの協力をお願いしたい」と生徒たちに呼び掛けていた。



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