盛岡タイムス Web News 2012年 6月 20日 (水)

       

■ 〈食べられる草木の花版画集〉11 八重樫光行 ニセアカシア

     
   
     
  庭の草を丁寧に取り、ほうき掃いてきれいにすると、決まって次の日、変な悪臭がしてくる。近所の猫が来てお仕事をする。どんなに追い払ってもやって来る。猫が嫌って来なくなる薬を買ってきて、まいても、かえって変な臭いがコラボレーションして悪臭が漂い、効果なく諦めていた。

  秋、キノコ採りに行った際、トウモロコシ畑の縁を歩いたら、ニセアカシアの枝を畑の周りに並べてあった。

  何のために並べているか、農家の人に尋ねると、クマ、タヌキがトウモロコシを食べに来て畑を荒らされ、獣よけに一番いいという話をした。

  冬、雪が降り積もると、キツネ、タヌキの足跡がニセアカシアの林の前で方向を変えているのが不思議であった。ニセアカシアの鋭いとげが獣の足などに刺さると、逆さ針のように取れず、木の枝からとげが離れ、獣の足に付いていき化膿(かのう)して、場合によっては命まで落とす話をした。動物は嫌がり、鉄製の茨線(ばらせん)より効果がある話であった。

  さっそくニセアカシアを取ってきて、庭の塀の周りに並べて置いた。効果覿面(てきめん)で、以来猫が来なくなった。花を揚げ物にする。和名ハリエンジュ。

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