盛岡タイムス Web News 2012年 8月  3日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〉109 草野悟 被災地視察 秋田の笑顔

     
   
     
  実に楽しそうに笑っています。被災地で大笑い?そうです。

  ここは宮古のすし居酒屋「うちだて」で昼食のひとコマです。この御婦人たちは、早朝秋田県の美郷町を出発し、5時間かけて宮古に昼着きました。被災地を見学する前に、まずは腹ごしらえと、新鮮な宮古の魚介類ががっちり乗った「豪華チラシ丼」を頂きました。

  なぜ笑っているかといいますと、すし屋の店主が笑わせるからです。「あのね、宮古ってとっても京都の上方に似てるだよ。秋田では(おゴゴ)って言うけどね、宮古じゃ(お香こ)って言うのさ。上品でしょう。何でもいいけど、こんなに綺麗な人たちに囲まれたことは人生で一回もないんで、上がっちまって」とこんな名調子に大笑いです。

  このあと、田老に行きました。トンネルを抜け田老の町に入りましたら、一気に静かになりました。皆さん無言です。私のガイドの説明を聞き、涙を浮かべているお母さん、じっとため息をついているお婆さん。「テレビでは見てるけど…」と言って、そのあとは無言です。

  田老の漁港に着いてバスを降りてもらいました。人生で初めて海を見たというお婆ちゃんが、「これが海が」とじっと見ています。すしの後の沈黙。

  田老漁協の若い方に、震災前の映像と震災の映像を見せてもらいました。皆さんため息ばかりです。相当ショックだったようです。こうした被災地ツアーが沿岸のあちこちで見られます。美郷町の皆さんは、田老漁協の震災後初収穫のワカメをたんまりと買ってくれました。ありがとうございます。

  被災地を見て、本当のことを知り、ご飯を食べてしっかり買い物をしてくれました。感謝ですね。盛岡の方々も、どんどん来て頂きたいですね。ウエルカムです。
  (岩手県中核観光コーディネータ)


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