盛岡タイムス Web News 2012年 8月 19日 (日)

       

■ あるか年内解散〈衆議院岩手1区〉 候補決定は民・自2人だけ

 衆議院議員は、今月29日で任期残り1年を迎える中、年内解散・総選挙の空気が漂い始めた。2009年の政権交代から3年。民主党は分裂し、小沢一郎代表が新党「国民の生活が第一」を旗揚げ。小沢王国・岩手に亀裂が走った。こうした中、岩手1区は民主に残った現職階猛氏(45)へ小沢新党の対抗馬擁立、政権奪回を狙う自民党から新人高橋比奈子氏(54)、共産、社民各党の擁立候補の絡む展開が予想される。「第3極」として大阪維新の会の動向もささやかれるが、選挙に向けた動きは総じて鈍いのが現状だ。

 ■民主と小沢新党
  階氏は「(9月の)党代表選をやった上でないと解散というのはあり得ない。政権運営を総括し、今後進むべき方向を明らかにする必要がある。代表選で選ばれたリーダーのもと、一致結束した上で選挙に臨むという考え方は、党の大方も理解している」と語る。

  1区での戦い方については「構図もはっきりしていない」と指摘する。選挙区内では小沢代表とたもとを分かった行動に支持層の一部で根強い反発がある。陣営では前回選挙からの減票要素を算段している。

  新党側では、階氏の対抗馬擁立について「当然」(佐々木順一県議)と7日の県総支部連合会設立の会見で述べた。対抗馬をめぐっては著名人らの、いわゆる「落下傘」の可能性や新党参院議員の名前が挙がる。

  同時に離党、新党入りした達増知事の国政転出のうわさが消えない。達増知事は先月の会見で「知事である政治家個人としての関わり方以外の関わり方は頭の中にない」と否定。それでも衆院選や来年の参院選で平野達男復興相の対抗馬になるなどの憶測が、依然としてくすぶり続ける。

  連合岩手(砂金文昭会長)によると、連合本部は分裂に際して「民主基軸」、新党とは「一定の距離感を持たざるを得ない」と表明。ただし地方ごとの事情もあり対応が一任されているという。

  八幡博文事務局長は「(新党も)政権交代で一緒に戦ってきた経緯がある。状況を見極めて対応せざるを得ない」と話す。1区に関しては新党による対抗馬擁立の有無で判断を迫られる。

  ■自民
  千葉伝党県連幹事長は「党として政権を取り返すチャンス」と説く。「高橋氏は09年から2度目の挑戦。県連挙げて応援するのはもちろん、1回目を基礎票として前回民主に追い風が吹いた上での得票から高橋氏自らの足でどれだけ稼げるか。現職に勝つには現職の2倍、3倍運動する覚悟をして臨んでもらう」と発破をかける。

  高橋氏本人は「構図がどうあれ、私のやりたいこと(政策)は一緒。政策本意で候補者が選ばれず、政治闘争で選ぶのは岩手のためにならない」と、民主と小沢新党による遺恨の戦いをけん制。前回を踏まえ、1区支部内を手堅くまとめ、分裂民主の争いの中で存在感や政策をアピールできるかが鍵を握る。

  ■公明
  小野寺好党県本部代表は「10月末解散、11月総選挙と想定している。衆参における一票の格差是正について解決しないと、選挙後に問題となるだろう」と選挙時期を分析。前回まで連立を組んでいた自民党との関係については「全国的に協力したが、今は野党同士。現在のところ(協力関係)はない」と述べ、比例の公認候補当選へ全力を傾ける考え。

  ■共産
  菅原則勝党県委員会委員長は「1区から4区まで候補を擁立し、3、4区については既に発表した。(1、2区も)年内解散が可能性としてあり、はっきりさせたい。9月には発表したい。今は自力を付ける時」と説明。1区については「県都の選挙区であり党の政策をしっかり訴えられる候補を立てる。(年内解散を想定し)準備を早めている」と話す。

  ■社民
  伊沢昌弘党県連合代表は候補擁立について「鋭意検討中。県連合ではなく1〜4区単位で現在議論してもらっている。仮に4選挙区すべてに擁立が無理だとしても1、4区には議論をお願いしている。早い時期に解散があるかもしれず、選挙に間に合うよう擁立したい。選挙区で出せなくても比例で戦う」と語る。具体的な擁立活動については慎重な姿勢だった。

  ■第3極の動きは
  地域政党いわて(代表・飯沢匡県議)は16日の臨時総会で、次期衆院選の取り組みを協議した。この中で「単独候補擁立については(花巻市議の)離党問題などを抱え、組織の体力からも事実上、現段階では厳しい見込み」、「大阪維新の会との関係については国政への取り組みが不明の段階では対応は未定」との見解をまとめた。

  幹事長の及川敦県議は「盛岡に県議が2人おり、1区の勝敗の帰すうをわれわれが決する可能性もある」と読む。比例を含めた衆院選への対応協議については、維新の会からの呼びかけも含め、ぎりぎりまで行う考え。
 


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