盛岡タイムス Web News 2012年 8月 26日 (日)

       

■ エコカーと復興需要で伸び 県内新車登録 政策効果で1年好調

     
  エコカー補助金で販売が伸びた乗用車(盛岡市内のディーラーで)  
  エコカー補助金で販売が伸びた乗用車(盛岡市内のディーラーで)
 

 東北運輸局のまとめによると、県内の7月の新車登録台数は5977台で、前年同期比21・9%増加した。エコカー補助金の底上げで、8月までは前年同期を上回ると見込まれる。震災の復興需要と政策効果にけん引され、県内の新車登録台数は1年間好調を維持した。エコカー補助金は近く予算が満額になり次第、終了する。前回の補助金と同様、終了後は前年割れが続く可能性があるため、年度下期は厳しい業況も予想される。業界は今後、新車の投入効果などに期待している。

 同局によると県内の新車登録台数は、2010年のエコカー補助金終了後、前年割れが続いたが、昨年9月は前年比8・2%増加し、ほぼ1年ぶりに前年比を上回った。以降は10月46・5%、11月44・5%、12月37・7%、今年1月52・9%、2月46・3%、3月161・5%、4月44・6%、5月55・6%、6月30・9%、7月21・9%の増と、11カ月連続で前年を上回っており、8月も同じペースが続いている。

  震災復興のための貨物車の伸びと、エコカー補助金による乗用車の伸びを両輪に、県内で好況を維持した。今回の補助金は乗用車10万円、軽自動車7万円で、前回より金額は低いが、メーカーの対象車が広がり、広範に需要を喚起した。

  東北運輸局岩手運輸支局の加藤広太自動車登録官は「昨年は震災で3月の登録がとても少なく、6月頃から工場の復旧で回復し始めた。12月からは第2次のエコカー補助金が始まり、以降は登録台数が前年を上回って大幅に増えた。エコカー補助金は近く終了する模様だが、8月分まではプラスに増えると見込まれる」と話す。

  補助金申請を取りまとめる次世代自動車振興センターによると、23日現在の全国の補助金申請額は2420億円で、残額は約327億円。約255万9千台の申請があった。

  盛岡市上田2丁目の岩手トヨペット新車部・営業推進部の鈴木崇司課長は「昨年は震災の影響があり、前々年から見ても数字は上がっているので、効果はあった。車だけではなく、10万円で行楽や食事に行くなど、さまざまなところで経済全般に及んだと思う」と話し、補助金の波及効果に期待する。交付に納入が間に合わない車種もあるため、顧客には説明を尽くして検討を求めている。

  同市北山2丁目のHondaCars岩手北山店の米澤勇人店長は「駆け込みの感はだいぶ薄れてきた。お客様にはエコカー補助金の終了が近いことは告知してきたので、6月がピークだった。ハイブリットカーなど車種は増えて、メーカーは燃費基準にターゲットを当てて車を作るようになり、商談でも燃費は大きな話題になる。昨年の地震後の状況も影響した。ホンダとしてはハイトワゴン車など、新たな車種で伸ばすことができた」と話し、補助金によって需要を掘り起こした。

  県自動車販売店協会の山口正専務は「今回は10万円で、前の補助金よりインパクトが弱く、終盤に入っても伸びは鈍い。配車が間に合わないものがあるのかもしれない。補助金は8月中は続くとみられる。あとは前年割れで下期は厳しくなると思われ、新型車の投入が期待される」と話す。


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