盛岡タイムス Web News 2012年 10月 19日 (金)

       

■ 学生が漁船モーター修復 産業技術短大校 アワビ漁に間に合った 釜石湾漁協に18日引き渡

     
  修理を終えたモーターの動作確認する釜石湾漁協青年部の佐々木部長(右)  
  修理を終えたモーターの動作確認する釜石湾漁協青年部の佐々木部長(右)
 

 県立産業技術短期大学校(馬場守学長)が、釜石湾漁協青年部(佐々木洋裕部長)から依頼を受けていた小型船用モーターの修理が終わり、矢巾町南矢幅の矢巾校で18日に引き渡しをした。担当したのはメカトロニクス技術科と電子技術科の学生12人。7月下旬から被災地支援を目的として連携して修理してきた。佐々木部長は「モーターを修理してもらってありがたい、これで11月からのアワビ漁もできる」と、学生たちに感謝していた。

 同校が修理の依頼を受けたのは小型船に装着し、漁の際に小回りよく移動するために必要なモーター。漁が終われば、その都度取り外し持ち帰るもので、東日本大震災津波で海水をかぶり多くが使用不能、動いても正常に作動しない状態になっている。

  震災から1年以上経過し操業に必要な船や漁具が徐々に回復。11月からのアワビ漁に向けて佐々木部長が修理すれば動く可能性があるモーター6台を選び、7月下旬ころに同校に持ち込み修理を依頼した。

  電子技術科が電子基盤、メカトロニクス技術科はモーターの修理を担当。海水をかぶった電子部品を取り外し、さびを取り除く作業を根気強く行い、使用不能になった部品の交換などに取り組み6台のうち4台をよみがえらせた。修理を終えた4台を塗装し、新品同様の状態で引き渡した。

  4台の動作確認をした佐々木部長は「昨年は操業したくても船がほとんどなく、共同で漁をしていた。船も増えてきて、完全ではないが個人の操業もできるようになってきた。モーターを新しく購入するより、直るのではないかというものを選び修理をお願いした。11月からのアワビ漁に間に合ってよかった」と話し、学生たちに心から感謝していた。

  メカトロニクス技術科1年の菊池拓さんは「モーター一つ一つの状態が違うので、それに合わせて修理した」、電子技術科2年の田村幸祐さんは「電子回路が水をかぶって、さびていたので、端子のさびをヤスリでしっかり磨くことが大変だった。自分の力で人のためになることができてうれしい」と喜んでいた。

  同校の被災地支援では、このほか漁船積載用ロープ巻き上げモーターの修理、海底に沈んだ仕掛けを引き上げる工具の製作などに取り組んできた。


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