盛岡タイムス Web News 2012年 11月 2日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉122 草野悟 里芋が届きました

     
   
     

 取れたてのおいしそうな里芋が届きました。友人のA山君が奥さんのMささんと極楽野で趣味の菜園をやっています。トウモロコシや枝豆、バレイショ、トマトなど、季節の移ろいに合わせて栽培しています。秋は毎年「最後の収穫」で里芋を収穫します。太い茎に三つ四つの里芋がつきます。

  思い出すのは震災直後、4月ごろ山田町大沢地区の民間避難所です。そこは漁師の家で何とか助かったところです。家も工場も全部流された漁師の友人がお世話になっていたため、何度か物資を運びました。民間避難所は、助かったといっても、電気もガスもライフラインはストップのままです。パンや缶詰など、即刻食べられるものを運びました。その家のおばあちゃんに、「何か食べたいものある?」と聞きましたら、「里芋の入った温かい芋の子汁を食べたい」と返ってきました。優しい笑顔でした。そんな情景を思い出します。

  A山君夫婦はとても仲の良い夫婦です。Mささんはバレーボール選手のように背が高く、当然、脚も長くスタイル抜群です。夫のA山君は、奥さんの半分くらいの脚の長さです。私がからかって、「よくそんな短い脚の人と結婚したね」と聞きますと、「ほっといて。歩ければいいんだから」と返ってきます。そんな2人が日曜菜園をしている姿を想像すると、ほほ笑んでしまいます。

  頂いた里芋は、皮をむき、1回目はゆでて冷水でぬめりを取ります。それから2回目でしっかりゆでます。出来上がった里芋に大根おろしをたっぷりかけて、スダチの汁、しょうゆをかけて頂きました。秋のしみじみとした最高の味にうっとりです。ありがとうございました。

  いつか機会があれば、山田のおばあちゃんに芋の子汁を作ってあげたいですね。
(岩手県中核観光コーディネーター)


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします