盛岡タイムス Web News 2012年 12月 27日 (木)

       

■  埋め立て処分に同意 雫石・滝沢環境組合と地元 土砂系災害廃棄物 内陸の受け入れ表明初

     
  土砂系災害廃棄物の埋め立て受け入れで同意した地元と雫石・滝沢環境組合  
  土砂系災害廃棄物の埋め立て受け入れで同意した地元と雫石・滝沢環境組合
 

 東日本大震災津波で発生した土砂系災害廃棄物について雫石・滝沢環境組合(管理者・柳村典秀滝沢村長)は26日、地元から埋め立て処分の受け入れの同意を得た。土砂系災害廃棄物の内陸市町村での受け入れ表明は県内で初めて。滝沢村役場で行われた同意書受領式で、柳沢上郷大川更正農業振興推進組合の中田清組合長から柳村管理者に同意書が手渡された。

  雫石・滝沢環境組合では、2013年度から土砂系災害廃棄物の受け入れを開始し、同村滝沢字大石渡の最終処分場で埋め立て処理する。受け入れるのは津波がもたらした土砂や家屋などが解体されたことで発生した不燃系の廃棄物。14年3月31日までに約1200dの受け入れを予定する。

  同意書は▽安全の確保について県と十分協議すること▽搬入物は100ベクレル以下の放射性セシウム濃度であること▽異常や危険を認めたときは、ただちに処分を中止し撤去すること▽搬入のためのダンプの通行時間は早朝、深夜は避けること―などの内容。

  中田組合長は「原発事故さえなければ何の問題もなく受け入れたと思うが、過日の組合臨時総会でも放射能、有害物質などへの不安が多々あった。しかし、津波災害の状況、被災された皆さんの心情を思えば、同じ県民として受けるべきとの考えで全会一致で決定した。同意内容を順守して実施し、被災地復興が早期に達成することを願う」と話した。

  柳村管理者は「当組合の最終処分場は残容量が多い状況ではなく、現在延命化を進めている状況だが、被災地の住民生活や経済の一刻も早い復旧復興には特にも災害廃棄物の迅速かつ適切な処理が必要。当組合としても引き続き、適正管理のもと、受け入れ可能な範囲で安全面にも配慮し、地元住民の理解を得た上で協力したい」とした。

  県内で発生する災害廃棄物は約525万dで、11月現在の処理量は127万dと全体の4分の1にとどまっている。特にも約240万dを占める土砂系の災害廃棄物は道路の路盤材などで再利用を進めたとしても35万dから50万dの埋め立て処分が必要になる。

  現在、県では沿岸市町村の最終処分場で一部埋め立てを進めているほか、沿岸部のセメント工場での処理、内陸での産廃処理業者での処理を計画する。一方、全量を国の定める14年3月31日までに処理することは難しく、約10万dは県内の市町村の最終処分場での引き受けを要請している。

  県の工藤孝男環境生活部長は「内陸市町村では一番早い表明で感謝している。これが、他の市町村の動きにつながっていくよう期待する。被災地の一日も早い復興復旧のために欠かせない、大きな意義を持つ。放射性物質の問題については県としても測定し、安全を確保した上で進めたい」と話す。


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