盛岡タイムス Web News 2013年  5月 27日 (月)

       

■  参院選 争点となるかTPP交渉 各業界団体の動向は 選挙区と比例“ねじれ”も


  県内の業界団体は7月の参院選対応の協議に入った。昨年末の衆院選に引き続き、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉の争点化に関心を寄せている。農協はTPPに一貫して反対し、農政連は昨年末の衆院選にはTPP交渉参加に反対する候補、政党を推す方針で臨んだ。参院選岩手選挙区については6月に協議する見通し。建設業界もTPPに反対しているが、建政連は自主投票を決めた。郵便局長による郵政政策研究会は岩手選挙区に生活の党の候補予定者、県医師連盟は自民党の候補予定者を推薦した。多くの団体は比例区では業界系列の自民党候補を推す方針を打ち出しており、TPPについて、与野党間はもとより、与党内の論議の活性化を求めている。

  JAグループは7月まで毎月17日を、「TPP等と食料・農林水産業・地域経済を考える県民会議」との統一行動日と定め、盛岡市内の街頭などでキャンペーンしている。TPPは7月会合から日本が交渉に参加する情勢となってきたことから、阻止を訴える。

  県農協中央会の畠山房郎常務は「今の状況ではTPPで国益を守ると言いながら、米国との協議の中でも不安な部分がとても多い」と話し、食の安全などの点から自由化に異を唱える。

  農政連(委員長・田沼征彦農協5連会長)は昨年12月の衆院選では、「TPPに反対する候補を応援する」との方針で、小選挙区の推薦要請に応じた。畠山常務は参院選について17日、「基本姿勢に変わりはないが、これからの協議でまだ何ともいえない」と話した。岩手選挙区の候補者の推薦要請については、農政連で協議する。比例区は自民党を推す。

  建政連の宇部貞宏会長は参院選について、「あえて決めるつもりはない。比例区の候補に力を入れる」と述べ、岩手選挙区は自主投票とした。TPPについては「反対している。韓国などから中東に行っているような安い工事が入ってくると、業界は大変なことになる」と危機感を示す。県内の業界では、貿易自由化により海外の建設業者と国内のゼネコンが競合し、そのしわ寄せが地方に及ぶ懸念が語られている。

  宇部会長は経営者としては自民党を推す。安倍総理がTPP交渉を進めていることについて、「自民党はTPPに賛成しているが、党内でも農村票の多い人は反対しているので、一枚岩ではない。世界情勢をよく見て論議してほしい」と話す。

  郵便局長らで構成する郵政政策研究会は23日、盛岡市に小沢一郎代表を迎えて、岩手選挙区は生活の党候補予定者の関根敏伸氏(57)の推薦を決めた。加藤茂理事は「関根さんはさまざまな政治活動を見て、しっかりとした考えを持っている。国会でも地方の声を出してくれると思う。TPPやユニバーサルサービスなどの問題を理解してもらえる人を応援する」と述べた。比例区では自民党を推薦し、選挙区とは「ねじれ」の対応になる。

  県医師連盟は、岩手選挙区は25日の執行委員会で、自民党候補予定者の田中真一氏(46)を推薦した。県医師会は国民皆保険堅持などの点でTPPに注目しているが、参院選の判断材料とはしない。

  石川育成委員長はTPPについて、「医療関係では皆保険制度堅持、混合診療反対、株式会社の医業参入反対の3点のみ。農協関係のことは分からない。TPPについては軽々しく言えない」と話した。比例区の自民党候補に力を入れる。
 


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