盛岡タイムス Web News 2013年  8月  10日 (土)

       

■ 県内に集中豪雨 雫石・紫波で観測史上最大 各地で土砂崩れ 通行止めや運休相次ぐ

     
   床上浸水した住宅から消防署員に救助される住民。倒れ掛かる街灯が豪雨の激しさを物語る(9日午後1時53分、紫波町桜町下川原地内の大坪橋から撮影)  
   床上浸水した住宅から消防署員に救助される住民。倒れ掛かる街灯が豪雨の激しさを物語る(9日午後1時53分、紫波町桜町下川原地内の大坪橋から撮影)
 

 9日、盛岡、花巻地域などで記録的な集中豪雨が発生した。気象庁は30日に運用開始予定の特別警報に相当する「これまでに経験のないような大雨」の情報を発表し、警戒を呼び掛けた。雫石町内では9日午後3時までに最大364_の雨が降り、土砂崩れなどで国県道が寸断。盛岡市や紫波郡を含め床上・床下浸水も起き、自治体が避難勧告を出すなどした。県によると、死傷者も多数出ている。雨は同日で峠を越したが、10日も土砂災害や河川の増水に引き続き警戒が必要だ。(9面に関連記事)

  盛岡地方気象台によると、集中豪雨の原因は太平洋高気圧が西日本から日本海を大回りして流入。非常に温かく湿った空気が陸地にぶつかり線状の降水帯を形成したため。秋田県側で雷雲が相次いで発生し、岩手県へ発達しながら流入した。

  これにより盛岡市や雫石町、紫波郡、花巻市、遠野市などが集中豪雨に見舞われた。太平洋高気圧が秋田県から盛岡地域などを通過すのは珍しいという。

  県内観測点で総雨量が最も多かったのは雫石で午後3時までに261_。時間雨量は最大78_で、過去最大の1995年8月26日の38_の2倍を超えた。紫波が総雨量211_、最大時間雨量71_、花巻市大迫が135_、63・5_で続いた。3地点とも時間雨量は76年の観測開始以来最大だった。

  9日午後3時半時点の県のまとめでは、花巻市大迫町の民家に土砂が流入し、家にいた91歳女性1人の死亡が確認された。金ケ崎町では釣りをしていた男性の死亡が確認された。盛岡市と滝沢村などで家屋倒壊や斜面崩れなどで6人が重軽傷を負った。

  住宅の被害は床上・床下浸水、土砂崩れなどが多数発生したが、詳細が把握できない状況となっていた。盛岡市繋や同市中心部、紫波町、矢巾町などでは避難勧告が出された。雫石町では住宅から避難所まで冠水するなどして避難勧告を出したくても出せない状態に陥った。住民の一部は自主避難した。

  盛岡市と雫石町では自衛隊の派遣を要請。同町では冠水や土砂崩れによる道路の寸断で、地域によって集落や世帯の孤立も生じ、自衛隊の八戸航空隊が上空偵察を展開した。

  道路関係は冠水や土砂崩れなどにより雫石町春木場以西の国道46号が秋田方面まで全面通行止めとなった。紫波町長岡地内の国道396号が南に1`片側通行になった。
県道は14路線が全面通行止め、うち12路線が盛岡地域だった。簗川、岩崎川、彦部川、滝名川などで警戒水位に達し、岩崎川では越水の恐れがあり、国交省岩手河川国道事務所にポンプ車の出動要請が出された。

  鉄道関係では秋田新幹線が盛岡―秋田間をはじめJR田沢湖線、花輪線が終日運休になった。新幹線はバスによる代行輸送が行われ、乗車を待つ観光客や帰省客でJR盛岡駅は終日混雑した。東北本線、山田線も一部運休があった。

  同気象台によると、土壌水分量も過去20年で最大で、10日以降も土砂災害に引き続き注意が必要で、斜面などに近づかないよう注意を呼び掛けている。

 


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