盛岡タイムス Web News 2013年  8月  24日 (土)

       

■ 〈潮風宅配便〉164 草野悟 支援に涙の繋温泉女将会

     
   
     

 8月9日、経験したことのない豪雨が内陸部を襲いました。以前住んでいた矢巾も大きな被害です。繋温泉も大打撃を受けました。山が崩れ、多くの旅館、民家に土石流が押し寄せました。

  繋温泉の女将(おかみ)会は、三陸鉄道を勝手に応援する会をバックアップしてくれる仲間です。東日本大震災では、真っ先に物資を集め沿岸に運んでくれました。「山いち」の高橋女将さんは、「私たちの苦労なんてどうってことない、被災してこれからつらい生活に入ると思うと…」と毎日重い荷物の整理をしていました。温泉組合のピーチクパーチクコンビも汗だくで毎日、物資の整理をしていました。

  その繋温泉が、今度は豪雨の大災害に遭いました。繋温泉の奥の高い山が崩れ、土石流となって温泉街を襲いました。どこもかしこも泥と瓦礫(がれき)。まるで大津波が襲ったようです。そんな中、当会会員の「四季亭」林晶子女将さんから電話がありました。「とても感激している、こんな形で返ってくるなんて…感激で…」と涙声です。この被害を知った山田町のある方が、「その節はとても有難い物資をお届けいただき、ありがとうございました。私は家族も家も津波で亡くし、失意のどん底にいましたが、皆さんの励ましのお陰でどうにか生きています。今は身体も弱く、財力もありませんが、その時のお返しを心ばかりですが…」と書面に書かれ匿名です。その時、食器などの日用品をたくさん頂き、とてもありがたかったと書いてあります。

  繋温泉の女将会の皆さんは、「そんなお気持ち、なんて言ったらいいか、このお手紙は生涯の宝物です」と涙ぐんでいました。うれしいお話に私も大感激です。繋の皆さんは、決して「こんな貢献をした」とか自慢する人たちではありません。なおさらに山田の匿名さんのお気持ちに心を打たれていました。お身体も丈夫でないとのこと、どうかお元気でいつまでも長生きしてくださいますよう願っております。

(岩手県中核観光コーディネーター)


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします