盛岡タイムス Web News 2013年  11月   3日 (日)

       

■ 〈ジジからの絵手紙〉49 菅森幸一 カルメ焼き

     
   
     

 男子に無縁だった授業「家庭科」が始まった。ボタン付けや雑巾縫いは女子に断然差をつけられたが、調理実習ともなると野山で鍛えた野外炊飯での男子の実力が、女子をむしろ上回った。

  多少食料にめどがたった頃、一般家庭にも赤ザラメが配給になった。そこで各家庭ではやったのが「カルメ焼き」である。

  学校の調理実習でも早速これを教材に取り入れた。学校には最新式の家電「ニクロム線が渦巻き状に配線された簡易電熱器」があり加熱効果は抜群だった。家ではオタマを使うのだけど学校には専用の赤銅色の鍋があり、それに赤ザラメ5に対し水3ぐらいを入れ加熱する。あまり強火だと焦げ付くがブクブク泡立つようになったら火からおろし重曹を加え棒でかき回す。冷え始めると鍋の中の砂糖が膨らみ始め、ここで周りの皆から歓声が上がる。冷えたらもう一度弱火にかけて底を温めると鍋から簡単にはずれ完成だ。

  欲をいえば重曹に卵白を入れたものを使えば、よりふっくらしたカルメ焼きになるのだが当時はぜいたく品。家で何度も挑戦していたジジは、この調理実習だけは率先実践して大いに鼻を高くしたもんだよ。


 


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします