盛岡タイムス Web News 2014年  2月  24日 (月)

       

■  ニットでハートをつなごう展 活動3年 被災者の自立を後押し 3月8日から11日まで カワトクで開催

 

     
   編み物で被災者を支えるハートニットプロジェクト。3月に開催する「ニットでハートをつなごう展」の準備も進む  
   編み物で被災者を支えるハートニットプロジェクト。3月に開催する「ニットでハートをつなごう展」の準備も進む
 

 傷ついた心を編み物で癒やしてほしい―。被災者に毛糸を届け、編み上がった作品を販売して代金を還元する「ハートニットプロジェクト」。避難所で過ごす女性たちに、編み物キットを届けるボランティアからスタートした活動は、被災者の手仕事による自立を後押しするプロジェクトに成長した。3月8日から11日まで、盛岡市菜園のパルクアベニュー・カワトクロイヤルルームで「第3回ニットでハートをつなごう展」を開催し、これまでの歩みを紹介しながら作品を販売する。

  ハートニットの商品は、国内外から届く寄付の毛糸を材料に、山田、大槌、宮古、釜石、大船渡、陸前高田や内陸に避難している被災者、ボランティアが手編みで作る。編み手は現在73人。盛岡市内にあるプロジェクト事務局では、ボランティアの編み物講師や主婦らが、各地から届く毛糸を仕分けし、編み手のもとへ届けている。

  商品の配送や販売作業もすべてボランティア。活動費はボランティアが編んだ商品の売り上げから捻出し、被災者には商品代金の100%を還元する。

  作品の常設販売店は盛岡市をはじめ、仙台市や大阪市など10店舗以上。冬期間は岩手や長野のスキー場も販売に協力している。イベントなどの販売会にはこれまで250回(延べ450日)参加し、売り上げは2400万円に達した。

  発災から時が過ぎ、復興商品としてのアピールだけでは、買ってもらえない。マフラーや手袋、帽子といった定番商品だけでなく、ペットボトルカバーやICカードケースなど新しい商品やデザインを考案し、編み手に提案する努力も続けている。

  「売れる商品を作っていかなければいけない難しさはあるが、編み手のレベルは確実に上がっている。それを見てこちらも励まされる」とプロジェクト代表の村上祐子さん(71)。「震災から時間が経ち被災地から気持ちが離れていくのが気がかり。被災者に寄り添い、共感しながら、お手伝いを続けていけたら」と話す。

  盛岡市内のわんこそば店は、大船渡市の被災者が制作した編みぐるみマスコットを土産品に採用。プロジェクトから自立して被災者が新しい仕事を得る第1号のケースとなった。事務局の松ノ木和子さん(62)は「被災者の自立を後押しするのがプロジェクトの究極の目標」と喜ぶ。一方で、支援を必要とする被災者は、まだ多いのが実情で、作品販売や仕分けなどに協力するボランティアは常時、募集している。常設販売への協力もありがたいという。

  第3回ニットでハートをつなごう展では、春先にも楽しめる明るい色のニットなどを多数紹介する予定。開催時間はパルクアベニュー・カワトクの営業時間と同じ。

  活動費を支援するワンコインサポーターも随時、募集中。サポーター会費1口500円(複数口可)。ゆうちょ銀行・記号18390番号17884711、口座名ハートニットプロジェクト。

  問い合わせは、プロジェクト事務局(盛岡市大通3の11の1、旭ビル1階スポーツデスク内、電話625―1993)へ。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします