盛岡タイムス Web News 2014年  5月  11日 (日)

       

■ 〈ジジからの絵手紙〉62 菅森幸一「メーデー」

     
   
     

 大勢の人間が隊列を組んで街を歩く光景は戦前は軍隊の行進に代表されるようによくあったが、戦後は学生や生徒が遠足等で歩くぐらいであまり見ることはなかった。

  ジジが4年生の時、つまり昭和21年の5月1日、戦時中は禁止されていたメーデーが第17回として11年ぶりに再開された。岩手公園に集まった労働者たちが赤旗やプラカードを手に大声で叫びながらデモって歩く様子は、それまで見慣れた規律正しい行進とは打って変わって自由で乱雑で何となく見ていて楽しかった。

  先日第85回のメーデーが実施されたとの報道があったが参加者の数は4千人程度とか。当時の1万人と比べると極めて少ないのは時代の趨勢(すうせい)なのかもしれないね。

  ところでメーデーに付き物の「聞け万国の労働者…」という歌、メロディーは明治37年に第一高等学校の寮歌として作られたものを日本陸軍が「歩兵の本領」という軍歌にパクり、それをさらにパクったものという。世界平和や戦争反対を叫びながら同時に日本陸軍の軍歌と同じ旋律の歌を歌って歩くという労働者の祭典にしては場違いな感じがしないでもなかった。

  でも歌詞が違えば マ、イイノカナ…。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします