盛岡タイムス Web News 2014年  6月  4日 (水)

       

■  岩手医大へ運営移管 岩手看護短大 4年制学部を視野に 女子奨学会と合意決定


     
   会見する岩手医大の小川理事長と岩手女子奨学会の澤野理事長(左から)  
   会見する岩手医大の小川理事長と岩手女子奨学会の澤野理事長(左から)
 

 岩手医科大学(小川彰理事長)と岩手女子奨学会(澤野桂子理事長)は3日、盛岡市中央通の岩手医大創立60周年記念館で会見し、岩手女子奨学会が運営してきた岩手看護短大=滝沢市大釜=の運営を、岩手医大に移管すると発表した。岩手医大では同短大を母体とする4年制の看護学部の設置も視野に入れており、実現すれば県立大看護学部に次ぐ県内2校目の4年制看護師養成課程が誕生する。慢性的に叫ばれている看護師不足の解消へ期待がかかる。

  今後は手続きを進め、15年3月に文部科学省に設置者変更の申請を提出。その後の審議を経て設置者変更が正式に決定する。早ければ2016年4月からの運営移管を目指す。定員や授業料などは今後検討される。また、4年制学部の設置についても文科省の審議の結果を踏まえ、早い段階で実現したいと説明した。

  岩手医大と同奨学会の創設者はいずれも三田俊次郎氏(1863―1942)。小川理事長が同奨学会の理事を兼任し、同短大の実習を岩手医大が受け入れるなど、以前から交流があった。2年ほど前から移管について協議していたという。今年5月に開催された両法人の理事会、評議員会で正式に決定した。

  運営の移管後も、当面は同短大の大釜地内のキャンパスを使用し、看護系の授業を行う。実習についてもこれまで同様、岩手医大で受け入れる。岩手医大矢巾キャンパスの整備などが進み、環境が整った段階で矢巾キャンパスに学部を移動させる方針。

  同短大は1990年4月、東北初の私立看護短大である岩手女子看護短大として開学。2000年に共学化し、現名称に変更。現在は3年制の看護科のほか、1年制の専攻科として地域看護専攻と助産学専攻を持つ。

  一方、岩手医大は医学部のほか歯学部、薬学部を持つ。これまでも学部間で連携した教育を行っており、看護学部が設置されれば、さらに連携が進んだ医療人の養成が期待される。

  運営の移行に際し、看護科、専攻科は存続され、4年制大学設置時には短大からの編入も認めるという。同奨学会が設置する岩手女子高からの推薦枠などについても、継続の方向で検討されている。

  小川理事長は「岩手医大に看護学部を設置すれば、本当の意味での医療総合大になる。岩手の若手人材の発掘と高度医療人への成長、岩手への定着を期待したい」と展望を語った。

  澤野理事長は「近年の医療の進歩は目覚ましく、高度な専門知識を持つ医療人が必要とされている。そんな中、短大としても4年制への移行も検討していた。実習先の確保や現場での連携など、看護教育の重要性や在り方を考えた結果、医大で継続するのが望ましいとの結論となった」と経緯を語った。


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