盛岡タイムス Web News 2014年  7月  13日 (日)

       

■ 豪雨災害を教訓に 雫石町社協 ボランティア講習会始まる 実践力を身に付ける

     
  ジャッキを使用して倒壊した家屋などからの救出方法を学ぶ参加者  
  ジャッキを使用して倒壊した家屋などからの救出方法を学ぶ参加者
 

 昨年8月9日の豪雨災害で甚大な被害を受けた雫石町で12日、大切な家族や財産、地域を自らの手で守るために必要な知識や技術を学ぶ雫石町災害ボランティア講習会(雫石町社会福祉協議会主催)が始まった。講習会は10月11日まで全4回の開催。初回となる今回は、町内を中心に約25人が参加。日本財団東日本大震災現地センター責任者の黒澤司さんを講師に、災害ボランティアで役立つ実践的な技術を身に付けた。

  阪神淡路大震災などでも活動してきた黒澤さんは、実技講習で災害時に役立つ資機材について紹介した。倒壊した家屋などから人を助け出す方法として、油圧式のジャッキなどももちろん役立つが、身近にある車のタイヤ交換などに使用するジャッキが応用できるという。ドアの隙間を広げることで開かなくなったドアを開けたり、挟まれた人を救出するのにも役立ち、女性などでもそれほど力を使わずに物を持ち上げられる。ジャッキの下に雑誌や木をかませることで、持ち上げる幅が広がることも説明した。

  一方で、物に挟まれていた人を救出する場合は、圧迫の開放とともにたまっていた毒素が一気に体に回る危険性もあるため、帯や布などで止血する必要があることも紹介。素人が無理に引っ張り出そうとすることで家屋の倒壊を招くこともあることから、挟まれた人の周りを補強するなどの措置をとり、救出は消防や自衛隊に任せる判断も必要になるとした。

  昨年の豪雨災害では、多数の流木が発生し、ボランティアがその後片付けに追われた。実技講習では、チェーンソーを使用した流木撤去の方法なども学んだ。参加者は、チェーンソーの構造や手入れの仕方など扱い方を教わり、その後は実際に流木に見立てた立木の伐採を行った。

  豪雨災害のボランティアにも参加したという町内の遠藤幸男さん(65)は「雫石でも昨年災害があり、自分自身もう一度ボランティアとしての対応の仕方などを再確認するために参加した。人の救助になってくると、専門職でなければできない部分もあるが、流木やがれきの撤去などボランティアとして対応できることもあるはず」と自らできることを再確認していた。

  昨年の豪雨災害では、町内外から2千人を超えるボランティアが活動に参加した。一方、災害ボランティアの経験が豊富な大規模な団体が一般ボランティアを技術指導しながらの活動が多く、個々のボランティアのレベルアップの必要性が浮き彫りになった。

  同社協の柿木典子事務局長は「技術系のボランティアがいなければできなかった部分もあった。雫石でこれからもあるかもしれない災害に備えるにも、他の市町村へ活動を手伝いに行くにもボランティアのレベルアップは必要。4回にわたって技術的なことを学び、実際に現場に入って動けるようになれば」と話す。


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