盛岡タイムス Web News 2014年  7月  31日 (木)

       

■  輪中堤と河道掘削で 松川治水対策 遊水池は取りやめ 県が玉山地域協で説明

 
 2013年9月16日の台風18号で氾濫し、玉山区内で家屋浸水などの被害をもたらした一級河川松川について、県県土整備部河川課は30日の玉山区地域協議会(竹田孝男会長)で抜本的な治水対策の計画を説明した。今年1月の同協議会で説明された洪水時に一時的に川の水をため込む遊水地は、費用対効果を考えて取りやめ、川の断面を広げる河道掘削と土を盛って堤防を築く築堤による治水対策を実施。14年度中に河川整備計画を策定し、15年度から堤防等の詳細設計、用地測量・用地取得、工事などに着手する。

  治水対策にあたっては、改修により被害をなくすためには多大な用地と時間を要することから、住家の保護を最優先に進める。多くの水を流せるように、松川に加えて、北上川でも河道内を掘削することにより、洪水時の水位低下を図る。

  堤防の整備は、松川の石花地区から北上川との合流点までの区間で実施する。詳細な配置などは検討中だが、昨年9月の浸水区域を考慮して、同規模の洪水にも対応できるよう、河岸が低い場所については1bから2bの堤防を整備する。

  石花橋上流の石花地区、夏間木橋下流の古河川原地区については、川から離れたところに住宅があるため、家屋の浸水被害を防ぐように住宅の周りを堤防で囲う「輪中堤」を整備する。住宅を囲む輪中堤の区間では、事業実施後に堤防よりも河川側に住家が新たに立地しないよう、対策を検討する。

  河道掘削や築堤などハード対策と併せて、水位周知河川の指定など、住民の避難に資するソフト対策を進める。松川の北上川合流点から赤川合流点の区間については、14年3月に水位周知河川に指定しており、古川橋の水位が基準値(避難判断水位)の2・7bに達した際、県から盛岡市を通じて住民への周知が行われる。

  委員からは「ゲリラ豪雨などの際にどのように住民に情報を周知するのか」との質問や、「松川のもう少し上流で水位を観測できないか」などの意見が出された。

  県によると、松川では定期的に水位の情報が観測できるのは古川橋観測所のみだという。松川は石花橋付近が河川の断面的に最も狭くなるため、県では古川橋の水位がどの程度に達すれば、石花橋付近が危険になるかを勘案するとともに、松川流域では避難に1時間程度掛かることが想定されるため、それを逆算した形で避難判断水位を2・7bに設定したことなどを説明した。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします