盛岡タイムス Web News 2014年  8月  9日 (土)

       

■ 〈体感思観〉 編集局 大森不二夫 「さんさはクール」


 

  第37回盛岡さんさ踊りが無事終了した。今年は、さんさ本番中は4日間、雨も降らず、ギネス世界一の奪還を果たした太鼓の音が、夜空にとどろいた。参加団体数は過去最高の256団体で、4日間の人出も過去5年間で最高の136万5千人を記録。今年は観客の1人となり、会場を見て歩いた。しなやかな踊りを披露する女性、勇壮な太鼓をたたく男性らの演舞に改めて感心し、「クール(かっこいい)さんさ」と痛感した。

  会場では、日頃の取材先の会社の幹部に会った。その幹部は、踊りを終えて汗びっしょり。少しアルコールが入っているようで、ほろ酔い気分。普段は見せない笑顔で、「さんさは最高。君も踊ったら」と言われた。来年は「踊るかな」と思った。

  ミスさんさの踊りも見た。5人とも特集号のために取材した。ミスさんさに憧れて応募し、ミスになった。膝を痛めたり、足にテープを貼り、この夏の特訓に耐えた。本番では、本当に笑顔を絶やさず演舞し、あでやかさ、華麗さも漂わせていた。

  輪踊りを見ていたら、肩をたたかれた。以前取材したミス太鼓の米澤千明さんだった。ミス太鼓歴9年の千明さんは今年で引退。市内中心部でサービス業の仕事をしており、大通などで会うことも少なくない。「今回で最後」と大声で声を掛けられた。相変わらず元気だった。取材したとき、「さんさが私の青春」と言った言葉を思い出した。

  津志田っこで太鼓をたたいた小学生は、今は高校3年生。その彼も私を覚えていた。「さんさは受験勉強の息抜き。これが終われば、京都の大学を目指し勉強」とクールに太鼓をたたいていた。

  輪踊りでは、市民だけでなく、観光客や外国人も踊っていた。見ているだけで、熱気が伝わってきた。見るだけでなく、参加できるさんさ。下手でも輪に入り、楽しく踊れる。これもさんさの魅力。2016年はさんさ40周年。次の世代を担う子どもたちに受け継がれているさんさは、さらなる飛躍を遂げる可能性を秘めている。ミスさんさに憧れる若い女性も多い。この夏、クールなさんさの潜在力を感じた。
 

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