盛岡タイムス Web News 2014年  8月  23日 (土)

       

■ 水力発電可能性 4年ぶり調査 県企業局 八幡平市と西和賀町で 年度内に報告書 15年度以降内部で検討 


 

 県企業局は2014年度、八幡平市寄木の松川と西和賀町草井沢地内の和賀川支流南本内川の2カ所(エリア)で水力発電可能性調査を実施する。業務委託により年度内の報告書提出を踏まえ、15年度以降に内部で詳細な検討に入る。新たな水力発電所の事業化へは「入り口の入り口。事業実施が前提ではない」(企業局業務課土木・施設担当)の段階で、事業化に至っても、完成までには相当の時間を要する見込み。

  企業局は今回、複数の候補地から可能性調査を行う場所を2エリアに絞って委託。このうち八幡平市の松川では、堰(えん)堤を利用したダム式のほか、取水口から河川の自然の流量を利用する水路式などの可能性を調査してもらう。

  7月末の入札で東京に本社のあるコンサル会社が落札。契約手続きが今月完了した。今後、調査が始まり、約半年間で終了し、年度末には受託会社から報告書が提出される。調査の内容は発電用に使える水量など発電計画の検討、発電量に見合った建設費で済むか、発電施設の規模も複数案から比較検討するなど、経済性評価が行われる。

  県はこれを踏まえ、15年度以降に内部で検討を開始。より詳細な調査も必要となる。仮に事業化のゴーサインが出ても、完成するまでには相当の時間がかかることになる。

  可能性調査は10年にも別のエリアで行われた。当時は事業化に結び付かなかった。

  企業局が所管する県営水力発電所は現在16カ所あり、ダム式、水路式、ダム水路式の種類がある。発電された電力は東北電力に全量売電される。盛岡広域には四十四田、御所、岩洞第一、松川、柏台、北ノ又、北ノ又第二・第三がある。

  最も新しいのは、7月に運転開始した奥州市の胆沢第三発電所。同発電所は河川の維持流量を維持するために胆沢ダムと共同開発で整備されたため、今回のような可能性調査とは別に事業化が決まっている。

  県は、企業局設置以来取り組まれている発電事業も、東日本大震災津波以降に掲げる再生可能エネルギーの導入促進の一環として位置付けている。

  再生可能エネルギー導入促進の加速化に関しては「いわての強みを活(い)かした再生可能エネルギーの掘り起こし」と「自立・分散型エネルギー供給体制の確立」の二本柱で今年度、風力、地熱発電の導入推進などに力を注いでいる。

  県環境生活企画室によると、12年度時点で県内消費電力のうち再生可能エネルギーが約16%を占める。国全体では約10%。発電量は153万4858メガh時で約46万世帯(県の全世帯数は約51万世帯)分に相当する。
 


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