盛岡タイムス Web News 2014年  8月  30日 (土)

       

■ 〈体感思観〉 編集局 相原礼以奈 ふるさとの報道から


 

 私事になるが、大学時代にマネージャーとして所属した野球部が今春、全日本大学野球選手権大会に出場した。全国の舞台で母校が対戦した南東北の強豪校の名簿を見ると、昨夏取材でお世話になった盛岡地域の元・高校球児の名前がちらほら。盛岡で成長した若者たちが、次の舞台に進んでいる。

  先日取材した中学生国際交流コンテストでは、中学生たちがカナダ・ビクトリア市への研修に参加したい理由や帰国後に生かしたいことを発表していた。日本のスポーツを通して交流したい。日本の良さを伝え、カナダの良さも知って交流の懸け橋になりたい。将来の夢のためにコミュニケーション能力を磨きたい―。生まれ育った日本、今ある自分の特技や興味を武器に、外へ飛び出して伸びていきたいという希望を感じさせてくれた。

  これまで何度か話を聞いた大船渡市出身の画家・三浦千波さんは「年を重ねるにつれて、自分を育ててくれたふるさとを大切にするようになった。若いころは外国に憧れていたが、今は逆に自分を確かめる気持ちでふるさとを見ている」と話す。三浦さんは神奈川県川崎市と大船渡市のアトリエを行き来し、優しい三陸の風景を多く描いている。

  ふるさとは自分の基礎を作りスタートさせる場所であると同時に、長い時をかけて発見していく場所なのかもしれない。成長するために巣立つ場所にもなり、成長して魅力に気付く場所にもなる。

  ふるさとや、そこで培った力を胸に歩み続ける人たちが、私にそれを教えてくれた。育った場所が心強い存在になるよう、私は誰かの頑張りを少しでも記事で後押しできればと思っている。


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