盛岡タイムス Web News 2014年  10月  7日 (火)

       

■  〈詩人のポスト〉「遮光器土偶」渡邉眞吾


秋風が吹いて
風景が
季節はずれの
サングラスをかける

二千年あまり
土のなかに
砕かれて眠るあなたは
ただ眠いだけなのに
地表に出される

小さな命を守り
身代わりに
毀されて埋められた
あなたの眼
あなたの口
あなたの耳
あなたの胸
あなたの腰
充たされない願いに
宇宙人のような姿になって

ほおずきの夕映え
あなたのシルエットは崩れ
ポスカス ポスカス
しゃがれた声で
みみずくが鳴き始める

土偶の想いを鳴き通せ



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