盛岡タイムス Web News 2014年  12月  18日 (木)

       

■  工学部を理工学部に 16年度から 人社は専修プログラム制 岩手大が改組構想


 岩手大は17日の会見で、現在の人文社会科学部、教育学部、工学部、農学部の全学部で2016年4月から学部改組の構想を示した。工学部は理工学部に改め学究分野を拡大。改組後も4学部制は維持し、17学科・課程を12学科・課程に組み替える。理念に「震災復興・地域創成」「イノベーション創出」「グローバル人材育成」の3本柱を掲げ、東日本大震災からの復興、少子高齢化、社会のグローバル化など、岩手と世界の課題に応える教育・研究体制の強化に努める。

  西谷泰昭学長代行は「国全体の流れの中で、大学としてのミッションを再整理した。震災復興はこれからも続く。人を育てるには何ができるか考えた」と改組に踏み切った理由を語った。

  工学部は理学分野を加えた理工学部に改める。従来の5学科を3学科に改組して、基礎から応用までの教育を強化する。県が誘致を進める国際リニアコライダー(ILC)との関連について西谷学長代行は「素粒子物理などに興味を持つ中高生の受け皿となれば」と期待する。

  人文社会科学部ではこれまでの4課程から2課程に改める。従来のコース制は廃止され、専修プログラム制に転換。学生が自らの目的意識で選択する専門領域の科目群を配置することで、学生の多様な学習に対応する。

  教育学部は学校教員養成に純化。地域の教育ニーズに応えるため、理数教育コースを設置する。複数免許の取得も義務化し、小規模校や小中一貫校などへも対応できる人材を育成する。

  教育学部特別教科(美術・工芸)教員養成課程(特美)の流れをくむ同学部芸術文化課程、同学部生涯学習課程は廃止。芸術文化とスポーツの分野を人文社会科学部人間文化課程の専修プログラム内に設置し、総合教育機能の維持と充実を図る。

  農学部は水産業復興へ向け、食料生産環境学科に水産システム学コースを設置。同大初の水産学系課程となる。同コースでは、海洋生物や水産食品加工、マーケティングなどを学び、新たな水産業を担う人材を育成する。水産系教育では、釜石サテライト「三陸水産研究センター」(釜石市平田)も教育施設として活用。同大として初めて上田キャンパス以外で学生が常時学習、研究する施設となる。

  全学部、全学科にまたがる改組は1949(昭和24)年5月の同大学としての開学以来初めてという。同大では学部改組について2015年3月中に文科省に申請。同年8月に認可を受ける見通し。各学部、学科(課程)の定員については設置認可申請後に公表。受験生向けの募集要項などは認可後に公表する予定。大学院についても改組を検討しており、同年3月中に発表する見通し。


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