盛岡タイムス Web News 2015年  4月  6日 (月)

       

■  加盟店にITの新風 MORIO─Jカード利用始まる 参画見送りの商店街も


     
   ななっく1階レジで、店員にMORIO―Jカードのかざし方を教わる客  
   ななっく1階レジで、店員にMORIO―Jカードのかざし方を教わる客
 

 3月20日から運用をスタートした新地域カードシステムMORIO―Jカード(以下Mカード)の利用が広まっている。盛岡市内のポイントカードを集約させることを目的に、盛岡バリュー・シティ(谷村邦久社長)が運営している。ワオンの電子マネーを搭載し、ポータルサイトには加盟店や商店街の情報が掲載され、会員登録すればキャンペーン情報や割引クーポンが受け取れる。地域の流通業への振興が期待され、県内全域にサービス拡大を図る一方で、盛岡大通商店街協同組合が参画を見送るなど、模様眺めの向きもある。加盟店や消費者に利用状況や、未加盟の企業を含め同事業への期待を聞いた。(飯森歩)

  盛岡市大通のホテル東日本(鈴木直一社長)は、4月中の加盟を決定した。経理部の千葉雄介係長は「中心市街地活性化への貢献の下、加盟する判断をした」と話す。同市のつなぎ温泉の宿泊施設間でも検討会議を行っており「加盟店が増えれば事業が盛り上がり、消費者の利用促進になる」という協力的な姿勢もある。

  盛岡駅前商店街振興組合(石田和徳理事長)は、加盟店拡大に意欲的な姿勢を見せる。笹井岳雄事務局長は「3月からMカードの説明を各店で行っている。若干出遅れたものの、地域振興の一躍を担い参加店を増やしたい」と意気込む。

  加盟店の同市本町通のカメラのキクヤ(松本静毅社長)は、先着100人に無料配布している。松本尚子常務は「無料で発行すれば、すんなり加盟してくれる人が多い。Mカードをきっかけに個人商店の存続を考えるきっかけにもなる」と、好調なスタートを見せる。

  中ノ橋通の酒屋店鍵屋は、1ポイント200円でサービスを提供している。同店の村井大輔さんは「ポイントをその場で使う人が多くなった」と移行の効果を話す。

  加盟店の同市肴町の薬店村源(村井利昭社長)は、カード販売の有料やワオンとの連動に懸念はあるが、駅前や材木町の商店街、盛岡都心循環バスなど公共交通機関に利用が広がることを期待する。村井将希総務部長は「手数料が割高で厳しいと思うが、加入者数増進のため地元のスーパーの加盟を強く望む」と話し、販促活動にも協力的な姿勢だ。

  さわや書店は「3月に自社専門のポイントカードを導入することが、Mカードの説明会が開かれた11月には決定していた。交通機関での運用があれば、加盟する可能性はある」と、肯定的な姿勢を見せた。

  飲食店を経営する同市大通の真珠苑グループ(鈴木稔社長)は、利衛門大通店のみMカードを導入した。「もともと商品券やポイントカードは利用しない方針だが、客の要望と1年ほど様子を見て判断したい」と話す。

  盛岡大通商店街協同組合(吉田莞爾理事長)は、広域で使える魅力はあるもののLiRiOカードの事業部を手放すほどのメリットは感じられなかったという。阿部利幸事務局長は「リリオ加盟店に説明会を開くなどしたが、残念ながら同意が得られなかった。参加しない決断をしたが、地域経済的にとって明るい兆しの事業だと思っている」と話し、Mカード事業については肯定的に捉える。

  同市肴町のブティック若松本店(若松裕幸社長)は「客から要望があれば、店の加盟の動機につながる」と利用者の拡大を希望する。

  同市茶畑の吉田洋子さん(66)は「ななっく内の気に入り店がJOYカードから移行しなかったようで残念」と、ななっく内の店がすべて加盟することを期待している。

  同市高松の神山直子さん(55)は、高齢者はカードをかざすタイミングや位置がよく分からず、レジでとまどっているのをよく見かけるという。「公共交通機関で普及すれば便利だが、端末がバス1台1台に普及できるのだろうか」と改善の余地を口にした。

  滝沢市の女性(35)は、カードが有料であることに驚きながら「駅の方で使えるようになればうれしい。ワオンポイントは加盟店で使えるのかなど、使い方の詳細が分かる説明とパンフレットが欲しい」と要望する。

  盛岡市清水町の女性(80)は「有効期限は作った日なのか、末日なのかという説明もなかった。残ポイントも有効期限も表示が出れば便利なのに」と有効期限が気になる様子。

  同市東新庄の女性(66)は、ワオンの使い方が理解できていないという。「ななっくの地下にある食料品店マルイチは加盟していないようで残念。大通の店や食料品店も加盟してくれるとありがたい」と加盟店の拡大を希望する。


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