盛岡タイムス Web News 2015年  5月 17日 (日)

       

■ 県政局の中、前哨戦 盛岡市長選 告示まで3カ月切る 谷藤氏(現職・3期)に内舘氏(会社役員)挑む


 任期満了に伴う盛岡市長選は8月16日の告示まで3カ月を切った。これまでに出馬を表明しているのは4選を目指す現職の谷藤裕明氏(65)、新人の会社役員、内舘茂氏(48)の2人。2011年の前回選挙では谷藤氏が無投票で3選を決めており、8年ぶりの選挙戦が濃厚となっている。市政の継続を訴える現職と多選批判を背景に世代交代を印象付ける新人という構図は見えるものの、一部で支持層が重複することや、直後に執行される知事選、県議選の兼ね合いもあり、政党色を前面に出さず両氏とも無所属で出馬。選挙戦まで残り3カ月を切る中、互いの出方をうかがいながら、動きの見えにくい前哨戦となっている。

  「内舘さんというよりも階(猛)さんと戦っている感じがする」。谷藤氏は内舘氏の3月の出馬会見で同席した民主党副代表の階猛衆院議員の名前を挙げ、けん制する。一方、内舘氏は「オール盛岡なので、私を応援してくれる人はオールウエルカム。階さんもあくまでその一人」と強調する。

  谷藤氏にとっては03年に現職を破って以来の本格的な選挙戦となる。東日本大震災津波が発生した11年の市長選は民主党を含め各党の候補擁立は見送られた。今回の民主党側の勢力からの擁立の動きに対しては、特に気を引き締める。

  谷藤氏がかつて県連幹事長を務めていた自民党は今回、内舘氏から推薦要請を受けたが、同党盛岡市支部は「首長は一党一派に属さない方がいい。市長選ではこれまでも誰にも推薦を出してこなかった状況で、基本的には自主投票というよりも、機関決定はしない」と静観の構え。

  これまでは全方位の現職を推薦してきた団体も、選挙戦になったことで先に控えた選挙を見据え、対応に苦慮。両陣営から推薦要請を受ける連合岩手の関係者は「(谷藤氏との)これまでの関係もあるし、出た人(内舘氏)と階さんとの関係もある。どういう落としどころがあるか、少し時間を掛けたい」と話し、身動きが取りにくい状況となっている。

  谷藤氏は今回も「基本的には市民党としてずっとやってきた」と、現時点で政党への推薦要請を行う考えはないが、既に市議や県議に推薦要請を出している。「間接的にいろいろなところから応援してもらえれば」と話し、選挙期間が重なる市議とは連動した戦いも考える。従来通り、連合岩手、岩手友愛会など各種団体にも推薦要請している。

  対する内舘氏は、3月に県議会を訪れ、各政党・会派、無所属議員へ推薦要請をし、各党と等距離を図りたい考え。連合岩手にも推薦を要請した。階氏も「各党の対応を見極めていて、なるべくそちらが出そろったところで、こちら(民主党)としても平仄(ひょうそく)を合わせてやりたい」と話す。一方で、4月には市内で開かれた階氏の国政報告会懇親会であいさつするなど、知名度の浸透を図るため階氏を頼らざるを得ない状況もある。

  谷藤氏は、前回選挙と同様に2月の後援会連合会(村井軍一会長)拡大役員会新年会で後援会の要請を受ける形で、市議会3月定例会の施政方針演説で出馬を表明した。選挙戦になることは「4年に一度の審判を受ける機会で、今までの取り組みの評価を市民の皆さんにいただく機会になる」と捉え、後援会の点検・強化を図っている。

  内舘氏は、3月に階氏が同席する形で出馬表明。「後援会もようやく形ができつつある。政策的なものも詰めの段階」と話し、6月中にも設立総会を開き、正式に後援会を設立する考え。出馬表明後は、あいさつ回りを重ねるとともに、3月末から市内10カ所で朝に辻立ち、ゴールデンウイーク明けからは曜日ごとに場所を変えて実施している。

  市長選を巡っては、共産党も独自候補の擁立を模索。同党盛岡地区委員会の佐久間正行委員長は「これまでも谷藤市政とは対決姿勢でやってきた。独自候補の擁立はまだだが、立てる方向で考えている」と話す。同委員会も構成団体の盛岡革新懇が10日開催した市政を考えるシンポジウムで立候補予定者に対し提出を決定した4項目の質問状を参考に対応を検討する考え。

  盛岡市長選、盛岡市議選は8月16日告示、同23日投開票。同市選管によると3月2日現在の選挙人名簿登録者数は24万1405人(男11万2155人、女12万9250人)。


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