盛岡タイムス Web News 2015年  5月 26日 (火)

       

■  〈イタリアンチロルの昼下がり〉227 ディーゼル車の試み 及川彩子


     
   
     

 長女の誕生を機に車を購入して以来15年間、わが家の足となりヨーロッパ中を走ったドイツ製オペル車に別れを告げたのは昨年の暮れ。ここアルプス高原の山道や雪道にも対応し、機能的で頑丈なオペル車の最終走行距離は30万`にもなっていました。

  地下鉄や電車網の少ないイタリアでは、大人一人一台の自家用車が足と言っても過言ではありません。国境を超え気軽にどこへでも車で出掛けてしまうのです。けれども、日本より高いガソリン代が悩みの種。相場は1g200円程。

  そのためか、周囲の友人たちの車のほとんどが燃費のいいディーゼル車。車の価格は高いのですが、軽油の燃焼効率は抜群。ガソリン代の約半値で、同距離を走る計算と聞き、わが家でも新車はディーゼルと決めたのです。

  ディーゼル車は、エンジンが重く、排ガスにはすすが多くて黒煙が出やすいと、日本ではあまり普及していないと聞きました。また、有害視されている窒素酸化物質も、ガソリン車に比べて多いのが難点とか。けれども、欧州では、環境に対する見解が違い、二酸化炭素排出が少ないことから、普及率はガソリン車と同等か、それ以上と言われます。

  ドイツのベンツ社がディーゼル車を開発したのは、ガソリン車より遅い90年代前半。当初のトラック・バス・タクシー専用を経て、燃費の良さから、瞬く間に一般車にもディーゼル支持が広がった欧州市場。

  新車購入に先だって白羽の矢を立てたのは、トヨタのディーゼル車VERSO。昨年末の歴史的円安も手伝って、日本車が超お買い得と即決したのです。

  それから数カ月、新車運転にも慣れ、ゆっくり燃焼のタイミングも分かり、快適に走り回っています[写真]。車の排気ガスに対する取り組みは各国さまざまですが、イタリアでは、従来の軽油に変わるバイオディーゼルの開発が待たれています。
 


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