盛岡タイムス Web News 2015年  6月 22日 (月)

       

■  盛岡市都南地区 住民の発案で資材 緊急用土のうステーション 浸水に備え設置、訓練


     
  土のうに砂をいれる参加者ら  
 
土のうに砂をいれる参加者ら
 

 盛岡市上下水道局(平野耕一郎管理者)は、過去大きく浸水被害を受けた旧都南地区3カ所に「緊急用土のうステーション」を24日、初めて設置する。21日は都南第四区町内会の防災訓練内で説明会を開催。盛岡市西見前の世代交流センターに約100人が集まり盛岡南消防署の指導を受け、実際に土のうを作るなどして浸水被害の対策法を学び、防災への意識を新たにした。

  同地区は地形上、内水被害を受けやすい。2007年9月と13年8月には、大雨に伴う道路冠水や床下浸水被害が多発したため、盛岡市と6町内会で、防止策の意見交換会を実施。市民から土のう設置を求める声があり、今回試験的に導入を決めた。

  ステーションは、砂を入れた布袋(土のう)を高さ1b、幅1・2b、奥行き80aの鉄格子の箱に入れ、見前児童公園(三本柳)、古舘幼児公園(東見前)、中島幼児公園(西見前)に設置。各家庭で必要袋(たい)数を確保・設置し、水害に備える。同地区は、町内会で各家庭の保有袋数を管理。必要に応じて市が補充する。利用状況や必要数を検証し、今後の設置規模や場所を検討する。

  土のう作り体験では、「年配者も運べるよう袋の重さは10`ほどに」と指導。スコップ約4杯分を目安に参加者らで布袋に砂を入れた。同市東見前の菊地理恵子さん(50)は、「2年前、近くの用水路があふれそうでとても怖かった。比較的簡単に土のうが作れると分かり、地域の人とも交流を持てた」と話す。娘の愛美ちゃん(10)は「地域を守るものを自分らの手で作れたのがうれしい」と頼もしい。

     
  設置する「緊急用土のうステーション」  
 
設置する「緊急用土のうステーション」
 


  同市西見前の武藤秀雄さん(61)は元消防隊員。「災害には事前策が大切。備えと訓練を万全にし、消防隊だけに頼らず地域で動きましょう」と気合を入れた。

  同市東見前の澤野セツさん(73)は、2年前の災害時に畑が浸水したのを思い出す。「訓練は絶対必要。一人暮らしで災害時は特に心細い。近所との助け合いを大切にしたい」と防災への意識を高めていた。

  同署の吉田潤予防係主査は、「各地区の協力に感謝する。有事には災害が多発するため、手配が行き渡らない可能性が高い。個々で可能な手立てを身に付ければ被害を軽減できる」と呼び掛ける。

  同局上下水道部の藤井敬芳部長は「ハード面の整備には時間を要する。今回の設置を検証し、配置を促進させたい。早期の対応が被害軽減となる。行政の行き届かない範囲を地域に手助け頂きたい」と協力を求める。


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