盛岡タイムス Web News 2015年  7月 17日 (金)

       

■  国土交通省 事業間でシェアリング トンネル土砂を矢巾ICに 復興とコスト削減兼ね


     
   矢巾町内の仮置き場から矢巾SIC工事現場に搬出される手代森トンネルの掘削土砂  
   矢巾町内の仮置き場から矢巾SIC工事現場に搬出される手代森トンネルの掘削土砂  

 国土交通省は整備中の都南川目道路の仮称手代森トンネル工事で発生する土砂を盛岡広域圏の建設工事の盛り土などに有効活用している。従来から掘削工事などで発生した土砂は調整が整えば他の事業に使用してきたが、今回は復興に伴う大規模な工事で大量の土砂が発生。有効活用は土砂排出側の工事の進捗(しんちょく)だけでなく、受け入れ側にとっても購入土の縮小などコスト削減につながる。

  都南川目道路は復興支援道路として整備している宮古盛岡横断道路の一部で、盛岡市手代森から川目までの延長6`。川目ICから田の沢ICまでの1工区(2・6`)が2015年度に供用開始予定で、田の沢ICから手代森ICまでの2工区(3・4`)は19年度の供用を予定する。都南川目道路の工事全体で123万立方bの土砂が排出される。

  このうち、2工区の仮称手代森トンネル(延長2625b)は14年度に着工。宮古市側から掘削が始まっており、6月末で606bまで進捗し、1日当たり500立方bの土砂が排出されている。

  国交省では、同工事で排出された土砂を約12`離れた矢巾町煙山の仮置き場に一度搬出。盛り土などに使用できるよう大きな石を自走式破砕機で砕いたのち、盛岡広域圏の建設工事現場に運ばれる。現在、盛岡市の盛南地区の区画整理事業、滝沢市の交流拠点複合施設や中央小学校の造成、滝沢南スマートインターチェンジ(SIC)など20カ所以上で活用されている。

  矢巾町煙山地内に建設予定中の矢巾SICにも、同トンネル工事で発生した土砂が1日当たり約500立方b使用されている。同SICは、矢巾PAに接続する形で整備され、岩手医大附属病院開設に間に合うよう17年度末の供用開始を目指している。

  仮置き場から約1・3`ほど離れた矢巾SICの工事現場では、県道不動盛岡線と接続する上り線側で6月中旬から、町道堤川目線に接続する下り線側で今月15日から盛り土のための土砂の搬入が行われている。同工事現場では上下線合わせて約7万立方bの土砂が使用される。

  国交省東北地方整備局岩手河川国道事務所の木越養一副所長は「事業というのはお金の掛かるもので、お互いのやり方がマッチすればコスト縮減や事業の進捗につながる。土砂の調整や準備ができないと事業を待ったり、開通が延びたりすることも考えられる。その辺のロスをなくし、早く事業を展開させることが復興に絡んでくる。矢巾SICに関しても病院の移転などが絡み、緊急的なもの、町の地域活性にもつながる」と土砂の有効活用の意義を語った。


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