盛岡タイムス Web News 2016年  7月 29日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〉312 草野悟 駅―1 第9号に盛岡のお店登場


     
   
     

 三陸鉄道が地域の発展を願い、年2回発行している「駅―1グルメ」があります。「えきいち」と呼びます。発行部数は5万部で、ちょっとしたマスメディアに近いものです。従来は三陸沿岸の仮設飲食店を中心として、三陸の自慢料理を紹介してきました。この駅―1グルメでお店が助かったというところも多くあります。

  第9号は、沿岸に観光や仕事で行く方々のために、盛岡市内のお店を3店紹介しました。盛岡の老舗そば店の「直利庵」と、人気上昇中の八幡通りの居酒家「里伊」、それに桜山神社通りの庶民の味方「焼き鳥 鳥正」です。沿岸へ行く前や帰りに立ち寄っていただければうれしいですね。

  その中の1店「直利庵」の夏メニューは「野菜そば」です。超繊細な包丁さばきで仕上げた極細の野菜が冷たいそばと絡まって、何とも言えない風味を醸し出しています。でも今回の紹介は、「おろしそば」です。野菜そばは、どうぞ駅―1のパンフレットでご覧ください。高級なかつお節をたっぷりふりかけ、その上にネギの極細輪切り、そしてたっぷりの大根おろしが頂上に乗っています。大根おろしは、実は簡単そうで難しい技術なのです。回しながら擦っていかないと丸みある甘みがでてきません。そばつゆにすぐに溶け込み、そばを邪魔せずにするりと喉を通るように工夫されています。一口食べれば「うまいなあ」とただその一言くらいしか出てきません。食レポのような小難しいコメントは一切必要ないのです。つまり「うまい」しかないのです。真夏の昼下がり、汗をかきかきお店に入り、そこへぐんと冷えたおろしそばが出てきます。たまらないですね。

  泣く子も泣き出すあの防災復興の神様、齋藤徳美先生も、「おい、紹介ばかりしないで連れていけ、できたら孫娘と」と、この写真を見てうめいているはずです。さらに、直利庵の名物のエビてんぷらが一本ついた天おろしそばに至っては、もう至福を超えためまいのする危険なメニューとなってしまいます。なぜ危険かと言いますと、ほかのメニューを食べなくなってしまうからです。どうぞこの夏は、キーンと冷えたビールと、仕上げのおろしそばで心も体も元気にお過ごしください。
(岩手県総括コーディネーター)


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