盛岡タイムス Web News 2016年  12月  8日 (木)

       

■  盛岡城跡 史跡の樹木管理を 年度内に市計画 サワラなど伐採予定


     
  現地視察で石垣に自生した樹木を確認する委員ら  
  現地視察で石垣に自生した樹木を確認する委員ら
 

 盛岡市は盛岡城跡の樹木について、管理の方向性を示した植栽管理基本計画を2016年度内に策定する。計画では盛岡城跡の史跡約8万4千平方bの敷地内にある3116本(09年調査時点)の樹木を、史跡の整備・保存や安全性、眺望などの観点で判断し、必要に応じて伐採や剪定(せんてい)などを実施する。盛岡城跡整備委員会植栽専門部会(部会長・倉原宗孝県立大教授)が7日開かれ、同計画の基本理念と基本方針が示された。

  盛岡城跡の樹木の多くは、1906(明治39)年以降に植栽や自生したもので、市街地でありながら多種の樹木が存在する貴重な緑地として市民や観光客に親しまれている。一方、樹齢や枯死などによって倒木などの可能性がある危険木、石垣の石積みに変位を与えている樹木があるなど、植栽管理の必要性も生じている。

  同計画では、2031年までの第2期整備計画の中で、史跡整備に伴う支障木、来園者の安全性を考慮した危険木、史跡内外からの修景や景観などについて判断し、伐採や剪定を実施する。

  伐採する場合は、伐採理由などを掲示した看板の設置、現地説明会、広報などで市民への周知を図る考え。遺構や石垣に影響がなく、危険性、修景・景観上も問題ないものは適正な管理の下で現状維持していく。

  市では17年度は、18年度に着手する石垣修復に伴う発掘調査を行うため、三ノ丸跡北側石垣沿いおよび瓦門のサワラ約40本、石垣保存のため二ノ丸跡の東側石垣面のケヤキ3本をそれぞれ伐採する予定。

  同日の植栽専門部会では、委員が現地視察を実施。石垣の天端に自生したり、石積み近くに根を張った樹木などを確認した。

  委員からは、景観確保や落ち葉対策などの観点で亀ケ池ののり面のキハダについて伐採・剪定を求める意見が出た。石垣の変位だけでなく、木自体の枯死などで事故が起きているケースも全国的にはあることから「現状把握として、残す木に対しても中の空洞などを調べ、安全性を担保すべき」との提案もあった。

  一方、盛岡城跡はサクラの花見や秋の紅葉など、四季を通して市民に親しまれていることから「サクラやモミジに手を入れることを嫌がる人もいるので、丁寧に説明していかないと」「市民が歩いて楽しめる場所や空間を大切にしないと、公園そのものの価値がなくなる。基本は伐採したら、他の場所に植樹で更新していくことも考えては」などの意見も出された。

  市では、今回出された委員からの意見を踏まえ、17年1月に開催の植栽専門部会で同計画案を検討し、同2月の盛岡城跡整備委員会での承認を経て、年度内の計画策定を予定する。
 


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