盛岡タイムス Web News   2017年  8月  4日 (金)

       

■  盛岡児童文学研 小さな胸のとびら開け 市立図書館で出合った本たち 6日まで50周年プレ


     
   盛岡児童文学研究会が約50年にわたって読んできた500冊余りの本を展示している「子どもの本とともに―市立図書館で出会った本たち―」  
   盛岡児童文学研究会が約50年にわたって読んできた500冊余りの本を展示している「子どもの本とともに―市立図書館で出会った本たち―」
 

 2019年に発足50周年を迎える盛岡児童文学研究会(佐藤ひとみ会長、会員17人)は、プレイベント「子どもの本とともに―市立図書館で出会った本たち―」を盛岡市高松1丁目の市立図書館集会室で6日まで開いている。同会が毎月の例会で取り上げてきた児童書約500冊を一堂に展示。発足から48年、携帯ゲームやインターネットの普及などで子どもを取り巻く環境は大きく変わったが、「子どもを育むよりよい本を、子どもたちに手渡したい」という一筋の活動の歩みになっている。

  展示されているのは、盛岡市立図書館を会場に1970年から2017年まで522回にわたり開催した「児童文学を読む会」で取り上げた本。その回のリポーター役の会員が1冊を選び、会員同士で意見を交わし、評価(採点)までした日本・外国の本を紹介。

  70〜80年代の初期に読んだ本には、斎藤惇夫「冒険者たち」、ミヒャエル・エンデ「モモ」など今も読み継がれる本も目立つが、絶版になった本もある。

  旧・盛岡市立図書館で69年に発足後(当時は盛岡児童文学の会)、リリアン・H・スミスの「児童文学論」を基にした市民らの研究の場となってきた例会。そこで読み込んだ本の中から、各会員が一冊を選び、コメントを添えて紹介しているコーナーもある。

  発足時からのメンバーの早坂ヒロ子さん(78)=盛岡市=は、「優れた児童文学には、作者が子どもを敬い、精魂込めて訴えようとしていることの真髄がある。私たち素人がその作品を評価し、人前で発表することに最初はとまどいがあった」と振り返る。絵本や昔話のイメージがあった子どもの本を「児童文学」として学んでいく中で、「読む側も批評眼というか、きちっとしたものを持っていなければ、紹介することもできない」と心を決めた。

  4人の子を育て、二男が3カ月の時から例会に参加しているという佐藤会長は、自身の1冊にルーマー・ゴッテンの「台所のマリアさま」を選び、「児童文学は、私にとって育児書でもあった」と、奥深い魅力を語る。

  展示された本のほとんどが、市立図書館の蔵書。佐藤会長は「これだけの本が蔵書として残っていることに感激した。市民の方々に、図書館の素晴らしい蔵書を知ってもらい、もっと足を運んでもらいたい」と、感謝の気持ちも込めたプレ企画となった。

  野間読書推進賞(団体の部・91年)を受けて発行した「ブックリスト 子どもの本の道案内」(96年)などの出版物を展示しているほか、市立図書館での活動の歩みも紹介している。

  午前9時から午後5時(最終日同4時)まで。

  ミニおはなし会は5日と6日の午前11時、午後2時の2回開かれる。誰でも参加できる。


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