盛岡タイムス Web News   2017年  8月  9日 (水)

       

■  担い手の農地集積加速化を 農水省部長来県し要請 中間管理機構の活用も 岩手は全国でも優等生


     
  県庁で千葉副知事に要請する奥田部長(奥左)ら農水省関係者  
  県庁で千葉副知事に要請する奥田部長(奥左)ら農水省関係者
 

 農林水産省によると、本県の担い手への農地集積は3月末で7万6347fと、全耕地面積15万800fの50・6%を占めた。このうち2014年度から始まった農地中間管理事業の実績は、16年度が農地所有者からの借入2887f、担い手への貸付3134fと、都道府県別で7位(寄与度に基づく順位)だった。14、15年度は5、4位で全国的には「優等生」ともいえる。一方、盛岡市を含め沿岸や中山間地では集積率が5割を割り込んでおり、国は農地中間管理機構による担い手への農地集積・集約化の加速化を地方に求めている。

  農水省の奥田透農村振興局整備部長は8日、盛岡市内丸の県庁を訪問。千葉茂樹副知事に▽土地改良法等の一部改正に伴う農地中間管理機構と基盤整備事業の連携強化▽機構による担い手への農地集積・集約化の加速化▽農業委員会の活動を推進するための報酬上乗せを可能ににする市町村単位の条例制定―などを要請した。

  本県の農地中間管理機構には県農業公社が指定され、事業を展開している。

  それによると、初年度の14年度は借入・貸付目標それぞれ2千fに対して借入3842f、貸付2359fで、いずれも目標を突破。15年度はそれぞれ目標が3600fに引き上げられ、借入5054f、貸付5222fといずれも約1・4倍を達成した。

  16年度も同じ面積の目標で借入2513f、貸付3165fとなった。3年間の合計だと、借入、貸付とも目標合計9200fを約1・2倍上回っている。借入、貸付の面積はいずれも農水省の統計値と異なる。

  農水省のデータで県内33市町村別に農地集積状況をみると、矢巾町が80%台、紫波町が70%台と集積率が高い。雫石町や岩手町、葛巻町、花巻市、金ケ崎町、田野畑村が集積率60%台だった。次いで八幡平市や北上市、奥州市などが50%台で続く。

  一方、滝沢市や一関市などが40%台、盛岡市や遠野市、平泉町、陸前高田市が30%台にとどまる。さらに県北、沿岸は10〜20%台と低かった。釜石市は1桁台だった。

  こうした中、国は農業を成長産業として、農地中間管理機構の導入を通じて、23(平成35)年度までに全国で全耕地面積に占める担い手の利用面積シェア8割を目標に掲げている(機構以外の集積も含む)。県も国に呼応して23年度までに担い手への集積率80%と目標設定した。

  千葉副知事は「農水省には引き続き農業の持続的発展に向けた取り組みの着実な展開、農業農村整備事業、農地中間管理事業を推進する予算の確保をお願いする」と訴えた。

  奥田部長は要請後、取材に応じ「岩手県はデータで見ても取り組みを進めているが、副知事からは中山間地の取り組みをもっと加速させたいとの話をいただいた。農地中間管理機構と連携した基盤整備事業についても新規地区の要望もあり、しっかり計画を詰めたいと説明を受けた」と述べた。

  農地中間管理機構に関する要請は全国各地で行われており、東北では本県が1番目の訪問先となった。


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