盛岡タイムス Web News   2017年  8月  25日 (金)

       

■  産学官協働で人材の定着に一石 若者よ岩手で 盛岡で11月19日 ふるさと発見!大交流会!


 岩手に定着し活躍する若者を増やすため、県内の大学や経済団体などが連携して「ふるさと発見!大交流会in Iwate」(同実行委員会、ふるさといわて創造協議会の主催)を11月19日、盛岡市上田の岩手大学第一体育館で開く。約190の地元企業や自治体がブース出展。それぞれの特徴や魅力を大学生や高校生に説明し、ともに語り合う。交流を通して県内企業や地元で働く意義について理解を深めてもらうのが狙いだ。人口流出に歯止めが掛からない現状に一石を投じる機会となるか、成果が注目される。

  交流会は、若者の地元定着と地域創生を目指す文部科学省の補助事業「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」の一環。これまでの活動の中で▽学生が県内企業をほとんど知らず、待遇の良い首都圏企業を目指すか、地元に残るために公務員を目指すかの二者択一思考になっている▽大学生を次代を担う人材としてではなく単なる労働力として捉えている企業が目立つ▽学生を採用する企業に対する個別の働き掛けが弱い―といった課題が指摘されており、事態を打開する一つの取り組みとして企画した。

  大学を中心とした同種の事業は、島根県や佐賀県でも実施されているが、県内全域の高等教育機関や自治体、経済団体を巻き込んだ取り組みは全国的にも珍しい。盛岡市内で8日、開かれた第1回実行委員会には、県内の大学や高専、自治体、経済団体など17機関から関係者が出席。実行委員会委員長には岩手経済同友会の高橋真裕代表幹事を選出した。

  交流会のテーマは「いわてで働き、輝くために―いわての魅力再発見!」。地元就職への機運の醸成を図るだけでなく、学生自らが生き方や働き方を主体的に考える学びの場にする。多種多様な出展者同士が交流することで、イノベーションの創出も期待している。

  出展団体は県内に事業所のある企業やNPO、団体などで、インターンシップin東北の受け入れ表明団体を中心に参加要請。自治体にも協力を求め、学生が接する機会が少ない県北・沿岸地域の企業の紹介も工夫していく。交流会と併せ、男女共同参画に関するフォーラムやベンチャー企業によるサミット、公務員の仕事の実際について知るイベントなども企画。総事業費は約580万円、約1500人の来場を目指す。

  学生のアイデアを最大限に生かした企画とするため、岩手大、県立大、盛岡大、富士大、一関高専の学生から成る学生実行委員会が親委員会と並行して活動。今後、出展企業の紹介資料を作成するための取材などに取り組む。

  県内で学ぶ学生の県内就職率の平均は2016年度実績で45%。大学や自治体、経済団体などが推進する、ふるさといわて創造プロジェクトでは19年度までに55%まで引き上げる目標を掲げるが、ハードルは高い。また、県内の新規大卒者の離職率は、就職から3年で約40%と、就職段階のマッチングがうまくいっていない現状も伺える。

  さらに、今年6月に公表された県の若年者雇用動向調査によると、県内の学生が県内に本社を持つ企業を知っている数は「知らない」が37・3%、「1〜2社」が27・6%、「3〜5社」が24・8%と認知度の低さが際立った。

  同プロジェクト推進コーディネーターの小野寺純治・岩手大学長特別補佐特任教授は「本格的な就職活動に入る前の大学1、2年生に、地元企業や地域の素晴らしさを知ってもらい、地元でのインターンシップなどにつなげていきたい。大学と地元企業が一体となった取り組みを地元自治体が後押しする体制を作っていく必要がある」と話す。


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