盛岡タイムス Web News   2017年  9月  3日 (日)

       

■ 子ども食堂浸透に連携 盛岡市のインクルいわてなど ネットワーク設立へ

     
  課題や成果を共有した「つながるこども食堂いわて」ネットワークの設立準備会  
   課題や成果を共有した「つながるこども食堂いわて」ネットワークの設立準備会
 


  子どもたちが、地域で安心して過ごせる居場所として「子ども食堂」の開設が広がる中、実施運営団体や関心を寄せる市民が交流し、活動の輪を広げていこうと2日、盛岡市で「つながるこども食堂いわて」ネットワーク設立準備会が開かれた。ネットワーク設立を呼び掛けた団体や県、市などから約40人が参加。今後、情報交換を重ね、今年度内のネットワーク設立を目指す。

 「子ども食堂」は、子どもが一人でも安心して来られ、無料または低額で食事ができる場。一人で過ごす機会が多い子どもに居場所を提供したり、孤立しがちな親子と地域をつなぐ役割を果たしたりする。ボランティアが温かい食事や活動のメニューを用意。心地良い空間を作る。

  貧困家庭や一人親世帯の支援イメージが強いが、食堂の開かれ方は多様。地域の子どもからお年寄りまで自由に出入りできる場として交流を広げている例や、誰でも参加できる場とした上で、課題を抱えた親子を見つけ、別メニューで個別相談に応じている例もある。準備会では、県内で子ども食堂を運営している10団体の活動の様子が報告され、成果や課題について情報を共有した。

  話し合いの中では、活動資金の調達や広報の仕方、安全対策などが話題に上り、「最も来てほしい人に必要な情報が伝わりにくい」「一人親世帯の支援を前面に案内した結果、一人親世帯だからといって特別な支援を要する家庭ではない、と言われた。広報の仕方を慎重に検討している」といった声も。

  「子どもの貧困という問題意識が薄れてしまうと、大勢参加して活動が盛り上がっているように見えても、実のないことになりかねない」との指摘や「さまざまなやり方があり、多様性があることが大きな財産」との発言もあった。今後、さらに、各団体や関心を寄せる市民の交流を深め、困難な課題に直面した場合の支援の在り方や行政への働き掛けなども検討していく。

  ネットワーク設立準備会の事務局を務める、盛岡市材木町のNPO法人インクルいわての山屋理恵理事長は「子どもを真ん中に、地域の誰もが関われる市民目線の活動は素晴らしい。人口が減り、単身世帯が増える中、今後、ますます重要になる。子どもだけの問題ではなく、誰もが自分ごととして考えるべき課題だということを知ってほしい。団体同士がつながることで、問題を解決していくための情報を共有することはもちろん、社会への発信力も高めていきたい」と力を込める。


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