盛岡タイムス Web News   2017年 10月  4日 (水)

       

■  おいしいもの 日めくりで 仮装家族でカレンダー作り 世代間の隔たり快勝へ 岩手大地域課題解決Pで 盛岡の店取材し紹介


     
   盛岡市上ノ橋町の喫茶店「一茶寮」で、名物のふかしパンセットを味わう多世代のメンバー。プロジェクトを企画した小山内慈さん(左から3人目)  
   盛岡市上ノ橋町の喫茶店「一茶寮」で、名物のふかしパンセットを味わう多世代のメンバー。プロジェクトを企画した小山内慈さん(左から3人目)
 

 多世代の市民が一緒に、お気に入りのレストランやカフェを訪れ、取材をもとに盛岡の「おいしいもの」を紹介する日めくりカレンダーを作るプロジェクトが進んでいる。学外から課題を公募し、学生らが解決に向けて取り組む岩手大の地域課題解決プログラムの一環。世代間の隔たりを解消し、共に力を合わせられるコミュニティーをつくりたいとの提案に応えた。世代が異なるメンバーが目標を共有することで、どんな化学反応が起きるか。参加者たちは「新しい地域づくりのモデルケースになるかも」と意欲を燃やしている。

  プロジェクトは「もりおか家族のおいしいカレンダー」。協力者を募ったところ、小学生から60代のシニアまで30人が集まった。

  参加者を世代別のくじ引きで4グループに分け「仮想家族」を設定。家族の中で、お薦めしたい飲食店のメニューを話し合い、一緒に食べに行く。食べに行ったときの印象や感想をもとに、カレンダーに載せる絵や文をデザイン。一家族が7〜8店舗を担当し、31日分の日めくりカレンダーを作る。9月18日に、岩手大で初めての「家族会議」があり、一緒に出掛ける店の候補を絞り込んだ。

  卒業研究としてプロジェクトに取り組むのは、岩手大人文社会学部4年小山内慈さん(21)。同学部の五味壮平教授の指導を受けている。若年層とシニア世代にある隔たりをいかにしてなくすか、コミュニティーのつながりを保つためにはどんな工夫が必要か。さまざまな角度から考え「食」をテーマにした、ものづくりを思いついた。

     
   岩手大で開かれた「家族会議」。日めくりカレンダーで紹介する「おいしいもの」の候補を話し合う参加者  
   岩手大で開かれた「家族会議」。日めくりカレンダーで紹介する「おいしいもの」の候補を話し合う参加者
 


  「友達とご飯を食べに行くと、ぐっと距離が縮まる。違う世代と交わる楽しさを発見してもらい、壁を低くしたい。一緒に一つのものを作ることで、自分の新たな才能に気付くきっかけにもなるのでは」と小山内さん。

  小学3年生の長女と一緒に参加する盛岡市の安部由利子さんは「いろいろな世代が感じる盛岡の良さを再発見し、共有できれば。娘にとっても多世代との交流はいい勉強になるはず」と話した。

  現在、仮想家族ごとに飲食店を訪問し、取材を進めている。それぞれの家族の活動の様子はフェイスブックで共有。完成した日めくりカレンダーは商品化し、さわや書店の協力を得て販売する予定だ。

  課題を提案した同市の大森不二夫さん(62)は「社会が世代間で分断しているように感じる。緩い関係で楽しくつながり、互いの顔が見える関係性をつくりたい。地域づくりの新しいモデルケースにもなるのでは」と期待する。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします