盛岡タイムス Web News   2018年   12月  6日 (木)

       

■  古里渋民に絵をの遺志 故岩泉萬治郎さんの妻恵子さん 盛岡市に「サンバ」寄贈


     
  岩泉萬治郎さんの作品「サンバ」を盛岡市に寄贈した妻の恵子さん(右から2人目)  
  岩泉萬治郎さんの作品「サンバ」を盛岡市に寄贈した妻の恵子さん(右から2人目)
 

 埼玉県さいたま市在住の岩泉恵子さん(85)は5日、夫で盛岡市(旧渋民村)出身の画家、故岩泉萬治郎さんの作品を同市に寄贈した。寄贈されたのは萬治郎さんが盛岡で2016年に開催された第36回白楊会展に向けて描いた作品「サンバ」。生前、古里である渋民に絵を残したいと希望していた萬治郎さんの意向を受け、作品は渋民文化会館へ展示される。

  萬治郎さんは、1924年に当時の渋民村で生まれ、45年に岩手師範学校(現岩手大教育学部)卒業、53年に多摩美術大油画科を卒業。鈴木信太郎に師事した。岩手県内での教員などの経歴も持つ。盛岡市では87年、98年、2007年に個展を開催している。埼玉県在住で、2017年に93歳で亡くなった。

  サンバは、浅草サンバカーニバルに感銘を受けた萬治郎さんが20年ほど前から描き続けてきた題材。今回寄贈の作品は、縦105a、横87aのF30号サイズの油彩画で、赤い色彩を中心に、女性がサンバを踊る姿が躍動感あふれるタッチで描かれている。

  萬治郎さんは11年に「サンバ」「岩手山」の2作品を同市に寄贈しており、今回で3作品目の寄贈となる。これまでに寄贈された作品は、サンバは渋民文化会館に、岩手山は玉山総合事務所に飾られている。今回の作品は、以前寄贈されたサンバと隣り合う形での展示を予定している。

  絵画の寄贈には、恵子さんの他、娘でさいたま市在住の成田ひろのさん(49)、妹で盛岡市玉山馬場在住の工藤ミヤさん(80)が出席。恵子さんは「どこかに掛けてもらいたいではなく、渋民に残したいと言った一言が私の耳に残っている。皆さんの配慮で主人の絵が、残したいと言った古里に残していただけありがたい。自分の思いがかない、主人も喜んでいると思う」と話した。

  同日は絵画の寄贈に対し、同市から感謝状が贈呈された。谷藤裕明市長は「古里の渋民にという気持ちを尊重させていただきながら多くの方々にご覧いただきたい」と寄贈に感謝した。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします